ISO9001:2015への移行の考え方「新たなISO活動を追加しなくてもいい」

ISO9001とISO14001は、それぞれ2015年に規格改訂(規格改正)が行われ、それぞれ2015年版が発行されました。

すでにISO9001、ISO14001を取得している企業は、2018年までに審査機関の移行審査を受けて、認証内容を2015年版に変更する必要があります。

 

この度、弊社がISO9001の認証取得のコンサルティングをさせていただいたお客様が、旧規格の2008年版からISO9001:2015への移行審査を受けるということで、

 

その移行準備のお手伝いもさせていただき、先日、移行審査がありましたので、立会い同席させていただきました。

 

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移行審査は、当然ですが、2015年版として規格改正された部分、つまり、
新たに追加された要求事項や、
大きく変わった要求事項に
焦点を当てて審査し、
その企業の品質マネジメントシステムが、2015年版の規格要求を満たしたルール作りができていて、運用ができているかを審査します。

 

ISO業界では、2015年版になって規格要求が大きく変わったので、移行審査は大変だと話す方もいらっしゃいます。

弊社では全くそう思っていません。

確かに、規格の文面では新たな要求事項が追加され増えているようにも思いますが、

2015年版に対応・移行するために、新たなISO活動を追加する必要なないと考えています。

 

一般に商売が成立している企業であれば、これまで通り、通常で活動していることで、2015年版の要求事項を満たすことができると考えています。

 

今回、お手伝いした2015年版の移行でも、ISO9001:2015版の規格要求を満たすために、新たに追加した活動はありません。

規格要求では、要求事項として、新たな追加要求が出ているので、それを満たすためのルール作りは整備しましたが、新たな活動は一切していません。

もともとある2008年版の品質マニュアルは、2015年版に対応した品質マニュアルに全面改訂はしました。

これに伴い、2015年版の要求事項を満たしていることを示す、品質マニュアルにリニューアルしましたが、実際の企業活動はこれまでと同じ活動のままです。

 

移行審査では、審査員が追加された要求に対応するために、どんなことをしているかと、いかにも新たな活動が追加されていることを期待しているようでしたが、

 

この要求には、これまでしていたこの活動が該当します。品質マニュアルにも、そのことを書いています。と回答しました。

審査員の方も、それを理解していただき、改善のための不適合ではない指摘はありましたが、移行に対して大きな不足はないとの評価をいただき、

問題なく2015年版に移行することができました。

 

弊社の考えですが、

ISOのためのISO活動は止めましょう。卒業しましょう。

ということです。

 

今回、移行審査を受けた企業とは別のお客様ですが、

その企業は、弊社とは別のコンサルティング会社の支援を受けて認証取得をされ運用されていましたが、

今回、2015年版に移行するため、弊社に移行の支援依頼がありました。

現在、進行中です。

ISOのためだけの活動や文書がありましたので、「それはもう止めましょう」とご提案させていただきました。

お客様も、弊社に移行の依頼をされたのは、余計なISO活動を辞めるのが目的でもあったようで快諾していただき、

ISOのためだけになっている文書や活動は一切止める方向で、ルールづくりが出来たところです。

つまり、「日常業務活動=ISO活動」の品質マニュアルに作り直しました。

近く、内部監査をして、数か月後にはISO9001:2015年版の移行審査を受ける予定です。
 

ISO支援ネット

 

ISO9001の目的を解説、テーマは「儲かるISOとは」

儲かるISO9001を考える。

ここでいうISOとは、ISO9001:2015「品質マネジメントシステム」のことです。

ここでは、ISO=ISO9001としてお話したいと思います。

 

JAB(日本適合性認定協会)が認証しているISO9001取得組織は、日本国内で50,000件を超えています。

そのうち、ISOが経営に役立っている企業はどれくらいあるでしょうか。

お客様との取引を維持する上で、ISOが必須といった企業もあり、そういう意味で何らかの取得メリットがあって維持されているかと思いますが、

ISOを導入していることで、その品質マネジメントシステムとしてのルールや仕組みが有効に、効果的に機能している企業はどれくらいあるでしょうか。

50000件ある組織のうち、システムとして役に立っている企業は、そこそこあるのではとも思いますが、

事業として商売として、儲けにつながっている企業は少ないのではないでしょうか。

 

弊社ISO支援ネットは、ISO9001の規格要求の意図のひとつある「顧客満足」ということに主眼をおいてコンサルティングや内部監査員研修を実施しています。

 

ISO9001では、品質マネジメントシステム要求事項において、組織が仕事をする上で様々な要求を突き付けています。

その要求を出す目的のひとつは「顧客満足」のためです。

ISOを制定している国際機関である国際標準化機構は、組織がISO9001を構築して運営する大きな目的として、組織が顧客満足を実現することを設定しています。

ISO9001の目的の一つは顧客満足です。

(目的の一つと言っているのは、他にもありますが、今回は顧客満足に焦点を合わせてお話します。)

なので取得する側の組織の目的であり、成果としても「顧客満足」を実現するべきです。実現できている、もしくは、実現に近づいていなければ、費用や時間をかけてISOを維持していることはもったいないです。

 

ISOのための、ISO活動は、もうやめにしましょう。

 

弊社ISO支援ネットでは、この顧客満足に主眼を置いています。

そして、その顧客満足の先のことを捉えています。

それは、「お客様を満足させて儲かる会社にしましょう」ということです。

お客様ばかり満足して、リターンがなければ仕事をしていて面白くありません。
その様に考えない方々もいらっしゃるかもしれませんが、弊社では、適正なリターンを獲得することを目指しています。

なので弊社ISO支援ネットが、ISOの目的を直接的に表現すると、

ISO9001の目的は、「会社の儲け」です。儲ける会社になることが、ISO9001の目的です。

 

コンサルティングやISO9001の内部監査員研修をするときは、必ずこの話をさせていただきます。

内部監査員研修では、「内部監査は各部署が儲ける仕事ができているかをチェックしてください」と話しています。

「規格条項の何番がなになに」という講義もありますが、それより、儲かることだったり、会社のためだったり、自分たちのためであったり、そういった活動ができているかを監査することが重要だということを伝えています。

 

 

想像していただきたいのですが、

内部監査員の方々が、定期的に社内の各部署を

「顧客満足のための仕事ができているか」=「儲かる仕事の仕方をしているか」

という視点でチェックをして指摘や改善を促してくれたら、

会社はどのように変化するでしょうか。

 

一度の監査で大きく変わることはないかもしれませんが、

毎年、定期的に実施する内部監査で、少しずつ少しずつ各部門は変化していき、

その少しずつの積み重ねは、気づけば組織の大きな変化になっていることだと確信しています。

 

 

ISO9001は、過去の品質保証のシステムから、品質マネジメントシステムに変化しています。

そして、柔軟な自社に合わせた、自社のためのシステム構築ができるようになっています。

形骸化しているシステム運用や内部監査はもったいないです。

 

ISOの要求事項をクリアして、多くの組織が儲かる会社になっていただきたいと思います。

 

最後に儲かるということの補足ですが、

儲かることは売上があがることや、利益率があがることと考えています。

ISOや内部監査でそれが実現できるのか?

一番の近道は、PDCAの効率をあげること、プロセスアプローチの精度をあげることです。

ISO9001のJIS版(JIS Q 9001)の序章には、このPDCAとプロセスアプローチについて解説しています。

弊社ISO支援ネットの内部監査員研修でも、このことは重要なことであると解説しています。

 

儲けることと、PDCA、プロセスアプローチは全て共通した考えと活動です。

簡単にいうと、無駄をなくすことです。

内部監査で無駄がないかチェックをすることが、ISOの目的達成に重要です。

 

弊社ISO支援ネットでは、ISO9001をこのように捉えています。

共感して、目的を実現していただければ幸いです。

 

 

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