ISO9001の更新審査に立ち会いました。

支援先の企業のISO9001の更新審査に立ち会ってきました。
ISOの認証書の有効期限は3年なので、3年毎に更新審査を受けます。自動車免許の更新のような感覚ですね。更新審査は3年毎ですが、毎年定期審査(維持審査)があるので、実際には毎年審査あることになります。

更新審査と定期審査の違いですが、単純には時間が長いか短いかで、審査の内容は基本的に同じです。今回、立ち会った企業の場合、更新審査は2日間なのに対し、定期審査は1日です。審査時間が1日か2日かの違いです。
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ただ、毎年同じ審査が行われるかというと、そうでもありません。ISO9001の場合、規格の目的の1つに「継続的改善」という意図があるので、審査員は前年よりマネジメントシステムが向上しているか、去年よりは今年、今年よりは来年と段々と審査の視点が高くなっていきます。

例えば、1番最初に受ける審査では、システム運用ができる状態が最低限に整っていれば審査をパスできても、2年目以降の審査ではシステムを効果的に運用しているかという視点が徐々に審査視点に加わります。運転技術が上達していることを求められるということでしょうか。

今回、立会いをした審査でも、不適合は0件でしたが、これまでより高い視点からの指摘をいろいろいただきました。事業継続のことや、製品品質の向上などについて。審査によって課題が抽出され、これに応えることによって、企業経営の状態がステップアップする。これがISO審査の理想の姿です。

ISO取得企業の中でも審査を有効活用できていない企業がまだまだ多いようです。これは審査を行う審査機関、審査員側にも問題がないとは言えませんが、審査を受ける企業側が審査をしっかりと改善の機会と捉え、前向きに審査に向かうことで有効な審査になります。

[この記事を書いた人]
長谷川 順  ISOコンサルタント、株式会社ウイズダムマネジメント代表。
1975年 京都府生まれ12歳から東京に移り住み、26歳で経営コンサルティング会社に転職、現職。2004年・29歳のときに「ISO支援ネット」事業を立ち上げ、自ら全国の企業に訪問しISOコンサルティング、ISO研修を継続中。わかりやすく実践的なISOを提唱。ISO9001及びISO14001審査員補(JRCA登録)。

投稿日: カテゴリー 審査