ISOの認証取得コンサルティングをする中で、企業の社員の方に「ISOとは何か」というお話をすることがよくあります。
社員全員を前に話させていただくことが多く、そんな場合は出来るだけ優しく説明するように心がけています。
ISOとは、世界標準規格のことで、ISOには大きく製品規格とシステム規格があります。
ここで言う世界標準とは「世界共通の」という意味で、規格は「ルール」という意味です。すなわち世界標準規格とは「世界共通のルール」ということです。
製品規格とは製品やモノに関するルールのことです。
たとえば、これは日本国内の話になりますが、日本の家庭用コンセント(差し込み口)の形状はどれも共通で、差し込む側の電化製品のプラグの形状もどれも共通です。
また、飲料容器のペットボトルの飲み口のサイズも同じで、ペットボトルの蓋は共通で利用できます。
この様に製品の形状やサイズなど、モノに関するルールが製品規格です。
これらは日本国内の規格ですが、世界標準の製品規格ではネジの規格や写真の感度の規格などが有名です。
製品規格に対して、システム規格の説明は難しいのですが、システム規格とは、組織における品質や環境に関する一連の活動を共通のルールの基で行うようにするものです。
製品規格とは、「規定したとおりの製品をつくりなさい」というのが規格の趣旨ですが、
システム規格とは、「(品質や環境に関する)活動をシステム化しなさい」というのが規格の趣旨です。
ISO9000や14000のシステム規格を認証取得をしている企業では、どこの企業も世界標準規格を基に品質や環境の一連の活動をシステム化して、そのシステムどおりに運営して活動しています。
ただ認証取得している企業が全く同じ活動をしているということではなく、システム化する程度や内容は企業が決定しているので、程度は異なるが同じ仕組みができているというのが正しい理解です。