2025年4月現在の話ですが、
今年2025年1月~3月の3ヶ月の間に当社ISO支援ネットのコンサル先4社の企業がISO9001の審査を受けて認証取得を実現されました。
驚いたことに4社中3社の企業がISOコンサルタント選びに苦労されていました。
母数が少ないですが、4社のうちの3社
ISO9001を取得する75%の企業がコンサルタント選びに苦労している
という事実です。
この記事では次の事を書いています。
①当社の実績やこれまでのコンサル選びの考え
②事例1社目:コンサルタント料金が高い
③事例2社目:トラブルが起きたISOコンサルタント
④事例3社目:コンサル見積りを多く集めた社員4人の会社
①当社の実績やこれまのコンサル選びの考え
75%の企業がコンサル選びに苦労している、当社としては驚きの事実です。
そんな驚きに後押しされ「ISOコンサルタントの選び方」を世にお伝えしなければという思いになり、この記事を書いています。
インターネットで「ISO9001 コンサルタント」とワード検索すると「ISOコンサルタントの選び方」と題されたいかにもクリックを誘導しようとするタイトルのページが多く表示されます。
これらは釣りページなので、ネットリテラシーのある方であれば、そんなタイトルのページはスルーするか、違うワードで検索し直すのではないかと思うのですが・・・
ところが冒頭にも書いたように、最近、このコンサルタントの選び方が重要だと思わせる出来事を続けて耳にしたことで、当社も「ISOコンサルタントの選び方」という釣りっぽいと思われるページを書くことにしました。
ISOコンサルタントの立場からすると、
これからISO9001を取得しようとする会社がどんな状況・状態の会社であっても、
そして、どこのコンサルティング会社にコンサルを依頼しようと、
どんなコンサルタントに担当されようとも、
ISO9001の認証取得そのものは間違いなく実現できると断言できます。
確かに「ISO取得は難しい大変だ」という話は1995~2010年ぐらいの頃までは事実としてあり、その頃に取得した会社は実際に大変な苦労もされ、ある一定の規模や管理体制が整った会社でないと負担が大きいということはあったと思います。
しかし、それは昔の話でこれから取得する会社は全く違います。
特に2020年以降のISO9001取得は難しいことではなくなりました。現在はどんな企業でも負担なく取得することが出来ます。
2025年いま現在は、規模が小さく、管理体制が整っていない会社が、組織活動を整えるために有効なツールになっています。
当社ISO支援ネットの2020年以降の実績でも、
有名大企業の新規事業部門の取得をはじめ、
社員数10人以下の小規模企業、
一番小さい会社は社長と社員の2人だけの会社もコンサルして、
大企業も小規模企業も皆さん負担なく認証取得していただきました。
[参考記事]
大企業が今からISO9001を取得する、シンプルに取得するための考え方
社長と社員、2人の会社がISO9001を取得しました
社員2人の会社、ISO9001取得から1年、本当にISOは効果があるか?
昔と違って、負担なく取得できるようになった現在、「ISO認証取得」について、細かいことにこだわらなければ、どこのコンサルに頼んでも取得はできるので、特段ISOコンサルタント選びに迷う必要はない、
今まではそう思っていたのです。
しかしながら、ISOコンサルタントへの不満足の話を耳にすることが多くありました。
当社としては、期待外れのISOコンサルタントがそんなにも多いのかと驚きです。
なので「ISOコンサルタントの選び方」は、ISOを取得しようとする企業にとってはかなり重要だと感じ始めています。
実際にISOコンサルタント選びに苦労された企業の話を紹介します。
2025年1~3月にISO9001を取得した4社のうち3社がISOのコンサルタント選びに結構な苦労をされた話です。
②事例1社目:コンサルタント料金が高い
1社目は従業員が40人の製造業です。
大手企業との取引きが多く以前からISO9001取得をしたいと考えていらっしゃいましたが、なかなか踏み出せずにいましたが、今後の世の中の仕事量が減少していくと、取引先の選別がはじまる、長期的な取引継続を考えてISO9001取得を決断されました。
そこでISOコンサルタント選びが始まりましたが、最初は自社役員の知り合いの関係先にISOコンサルタントがいるということでコンサルタント選びを役員に依頼しました。役員の関係先のコンサルタントなら安心だろうと考えていましたがコンサル料金で足踏みすることになりました。
その関係先のコンサルタントからISOコンサルの見積りをしてもらうとコンサル料金は200万円でした。
40人の企業でISO9001のコンサルティング料金が200万円。
この記事を書く私もISOコンサル業界に20年以上いるので、ISO業界から見ると、そのコンサル料金は特段におかしい金額ではないかと思います。そういったコンサル会社もあるだろうなと想像の範囲です。
20年ぐらい前であればコンサル料金は500万円と提示されても普通だったかと思います。
ちなみに当社ISO支援ネットでは
企業規模=人数別のコンサルティング料金を公開しているので、ご参考にしてください。ISO支援ネットの人数別コンサル料金
200万円と比較すると当社のコンサル料金はかなり安いかと思います。
しかも、安いからと言って企業側の負担が増える訳ではないですし、ISO取得の実現性が低くなるわけでもなく、いずれのコンサル会社を選んでもISO認証取得は間違いなく実現できるはずです。
その40人の製造会社の話に戻ります。
関係先のコンサル料金の金額を知った社長は「ISO9001を取得するのにそんなに費用がかかるのか?」という驚きと疑問で、一度決断したISO取得に躊躇されたようです。
そして、こんどは社長が自らISOのコンサルティング会社を探すことになり、当社ISO支援ネットのホームページや動画を視聴いただき正式にコンサルの依頼を頂戴しました。
結果として当然ISO9001取得を実現いただき、
当の社長より次の感想をもらいました
「ISO取得はかなり難しいと聞いていたが、担当したコンサルタントの方から今まで通りの仕事のやり方で良いと言ってもらい、当社にあった品質マニュアルを作成してもらったことで負担なく取得することができた。
審査機関の審査員からも「わかりやすい品質マニュアルになっている」との評価もありこちらのコンサル会社に依頼して良かったと思っている。
ISOは取得するのも取得してからも負担がかかると思っていたが全くそうではなく、ISOの改善の効果も今後は期待できそうで、将来的にISO14001のコンサルもお願いしたいと思っている」
③事例2社目:トラブルが起きたISOコンサルタント
2社目の話は、大手メーカーと取引きしている従業員20人の組立加工業の会社です。
取引先である大手メーカーが「品質管理は当然としてESGにも取り組んでいる会社と取引きしていく」という方針を打ち出したため、この組立加工会社ではISO9001やISO14001の認証取得が事実上必須となり、まずはISO9001を取得してそれからISO14001を取得するという計画を立てられました。
とは言っても、ISOをどうやって取得して良いのかわからず
会計を任せている顧問税理士に相談したようです。
その顧問税理士の他の顧問先で最近ISOを取得した会社があるということで、顧問税理士がその取得した企業にISOコンサルタントの話を聞いてくれたそうです。
話を聞いたところ
「そのISOコンサルタントとはトラブルになった、経営者とISOコンサルタントの間で揉め事が起こった」
という事実を聞いて顧問税理士もそこのコンサルタントを紹介してもらうのはやめにしました。
どうやら、上から目線のコンサルタントのようで、
ひと昔前にはよく存在していた「ISOを取得するためにはこれが必要だ、この文書を作れ!」と我こそルールみたいな勢いで色々と押し付けるようなISOコンサルタントだったようです。
コンサルタント選びは続くことになり、
顧問税理士が、こんどは同業の税理士たちに
「良いISOコンサルタントを知らないか?」
と声をかけたうちの税理士の1人が、当社ISO支援ネットが2023年から2024年にかけてISO9001とISO14001の2規格のISOコンサルをした金属部品会社Z社の税理士Bでした。
税理士BがZ社の社長に「ISO取得はどうだったか、コンサルタントはどうだったか」と聞いたところ、
Z社の社長は「ウチは楽しくISOを取得できたよ」と回答されたようで、当社にISOコンサルの依頼がくることになりました。
当社としては「負担なくISOを取得できた」という感想も大変嬉しいのですが
「楽しくISOを取得できた」というZ社の社長の感想、
これ以上に嬉しい感想はないかもしれません。
コンサルタント探しをされていた組立加工会社の認証取得コンサルをさせてもらい、2025年にISO9001取得に至りました。
組立加工会社の社長より次の感想をもらいました
「品質管理については、これまでも事あるごとに顧客要望に苦労して応えてきていた、ISOに挑戦するとなった当初は、ISOを取得のためにこれ以上に何をしないといけないのか、とても不安だったけれど、実際に取得にチャレンジしてみて想像していたような大変な事はなく当社でも問題なく取得できたことで自信につながった」
④事例3社目:コンサル見積りを多く集めた社員4人の会社
従業員4人の金属加工会社です。
自動車部品メーカーと取引きをしていて、顧客要望でISO9001取得が必要となりました。
4人の会社でISOが取得できるのかという不安もあり、
情報収集をするつもりでISOコンサルティング会社も4社のコンサル会社に見積りを依頼をしました。
その内の1社が当社だったわけですが、当社も含めてどこのコンサル会社も「ウチだったら問題なくISO取得できますよ」と中身は多少違っても同じような謳い文句で、
何を基準にしてコンサル会社を選んだら良いのかとても悩んだそうです。
確かに、先述のとおり現在はどこのコンサル会社に頼んでもISO取得自体は実現できるので多くのコンサル会社から見積りを入手すればするほど、選択肢が広がりコンサルタント選びに迷いがでるかと思います。
ただ、こちら4人の金属加工会社では、
コンサル会社のコンサル期間の違いが気になったとのことでした。
コンサル会社の中には、ISO取得までのコンサルはもちろん、取得した後の運用支援も継続して提供するというコンサル会社がいくつかあったようでした。
しかし、当社ISO支援ネットのコンサル期間は取得までの約6ヶ月間で、
しかも取得後は支援をしない。
「取得後は取得した会社が自分たちで負担なく運用できるようにISOを導入する」
という部分に注目されたようです。
コンサル会社によってはISO取得後も継続して運用面でのコンサルを提供して、永続的にコンサル収入が見込んでいる会社もあります。
コンサル会社にとっては営業面で良いビジネスモデルだと思いますが、
当社はISOを取得するのも維持することにおいても、企業にとって運用上の負担や財務上のコストをかけるのは企業経営にとって良くないと考えています。
ISOは単なるルールで、ルール通りに活動をすれば良いだけです。導入方法さえ間違えなければ負担のかかるものではありません。
こちらの金属加工会社も、特に社員4人の少数精鋭で活動している会社なので、
日常にこれ以上の負荷がかかることを避けたいと考え、また、ISOコンサル費用が永続的に発生して財務的な負担が続くことも懸念され、
当社の運用面と財務面で負担をかけないという考えと支援内容に魅力を感じていただき、数あるコンサルティング会社より当社を選んでいただきました。
コスト的な部分で当社を選んでいただいたことも大きいかと思いますが
コンサルを受けて取得を実現した社長からは次の感想をもらいました
「見積をとったコンサルティング会社の中で一番柔軟に対応してくれそうだったし、依頼して事実そうだった」
当社ではコンサル開始時に「こんなISOにしたい」とか「それはしたくない、違う方法がいい」ということがあれば積極的に言ってくださいと話しています。
取得後はそこの企業だけで継続して維持するわけですから、
取得する企業がやりたいようなISOにするべきですし、
望んでいないISOになるのは決して良くないと考えています。
こちら4人の会社では、近年、顧客側がESGやSGRといった取組みを期待しているので、通常のISO9001の品質マニュアルでは触れなくてもよい「環境」や「人権」「倫理」といったことも明文化し、会社としてESGやSGRの方針や取組みがある事実をマニュアルに取り込んで判るようにしました。
企業が必要としていることを取入れて支援したことで、当社のコンサルが柔軟性であると評価いただいたと感じています。
[この記事を書いた人]
長谷川 順 ISOコンサルタント、株式会社ウイズダムマネジメント代表。
1975年 京都府生まれ。現在、東京と関西を拠点に全国コンサル訪問を展開中。26歳で現職の経営コンサルティング会社に転職し、2004年・29歳のときに「ISO支援ネット」事業を立ち上げ、自ら全国の企業に訪問しISOコンサルティングとISO研修を提供、継続中。わかりやすく実践的なISOを提唱。ISO9001及びISO14001審査員補(JRCA登録)。
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[動画]ISO9001取得「活動・費用の負担は?」
ISOは大変、それは古い時期に取得した企業の話。古いやり方で取得した会社は今も負担と苦労が続いています。しかし、最新のISO9001は負担なく取得できます。その最新情報を説明します。
[動画]「ISO審査の話」これで審査準備はもう不要
ISOの審査が大変で「やめたい」という企業もでるくらい審査は恐ろしい?(ブログ:やめた企業)。しかし、審査の意味がわかれば、審査準備も不要で、審査の目的を理解したら全く恐くありません。
[動画]ISO9001取得の意味、目的、効果
正しい理解をすれば、ISO9001の負担はありません。本来、ISO導入は会社にとって負担どころか、会社が良くなるプラスの効果が働くものです。決して間違った負担のあるISOにならないように。

ISO9001コンサルティング料金(人数別の料金表、社員2人~80人)