2025年版「ISOコンサルタントの選び方」コンサルタントの本音と合わせて


2025年4月現在の話ですが、
今年2025年1月~3月の3ヶ月の間に当社ISO支援ネットのコンサル先4社の企業がISO9001の審査を受けて認証取得を実現されました。

驚いたことに4社中3社の企業がISOコンサルタント選びに苦労されていました。

母数が少ないですが、4社のうちの3社
ISO9001を取得する75%の企業がコンサルタント選びに苦労している
という事実です。

この記事では次の事を書いています。

①当社の実績やこれまでのコンサル選びの考え

②事例1社目:コンサルタント料金が高い

③事例2社目:トラブルが起きたISOコンサルタント

④事例3社目:コンサル見積りを多く集めた社員4人の会社

①当社の実績やこれまのコンサル選びの考え

75%の企業がコンサル選びに苦労している、当社としては驚きの事実です。

そんな驚きに後押しされ「ISOコンサルタントの選び方」を世にお伝えしなければという思いになり、この記事を書いています。

インターネットで「ISO9001 コンサルタント」とワード検索すると「ISOコンサルタントの選び方」と題されたいかにもクリックを誘導しようとするタイトルのページが多く表示されます。

これらは釣りページなので、ネットリテラシーのある方であれば、そんなタイトルのページはスルーするか、違うワードで検索し直すのではないかと思うのですが・・・

ところが冒頭にも書いたように、最近、このコンサルタントの選び方が重要だと思わせる出来事を続けて耳にしたことで、当社も「ISOコンサルタントの選び方」という釣りっぽいと思われるページを書くことにしました。

ISOコンサルタントの立場からすると、

これからISO9001を取得しようとする会社がどんな状況・状態の会社であっても、

そして、どこのコンサルティング会社にコンサルを依頼しようと、

どんなコンサルタントに担当されようとも、

ISO9001の認証取得そのものは間違いなく実現できると断言できます。

確かに「ISO取得は難しい大変だ」という話は1995~2010年ぐらいの頃までは事実としてあり、その頃に取得した会社は実際に大変な苦労もされ、ある一定の規模や管理体制が整った会社でないと負担が大きいということはあったと思います。

しかし、それは昔の話でこれから取得する会社は全く違います。
特に2020年以降のISO9001取得は難しいことではなくなりました。現在はどんな企業でも負担なく取得することが出来ます。

2025年いま現在は、規模が小さく、管理体制が整っていない会社が、組織活動を整えるために有効なツールになっています。

当社ISO支援ネットの2020年以降の実績でも、
有名大企業の新規事業部門の取得をはじめ、
社員数10人以下の小規模企業、
一番小さい会社は社長と社員の2人だけの会社もコンサルして、
大企業も小規模企業も皆さん負担なく認証取得していただきました。

[参考記事]
大企業が今からISO9001を取得する、シンプルに取得するための考え方

社長と社員、2人の会社がISO9001を取得しました

社員2人の会社、ISO9001取得から1年、本当にISOは効果があるか?


昔と違って、負担なく取得できるようになった現在、「ISO認証取得」について、細かいことにこだわらなければ、どこのコンサルに頼んでも取得はできるので、特段ISOコンサルタント選びに迷う必要はない、

今まではそう思っていたのです。

しかしながら、ISOコンサルタントへの不満足の話を耳にすることが多くありました。

当社としては、期待外れのISOコンサルタントがそんなにも多いのかと驚きです。

なので「ISOコンサルタントの選び方」は、ISOを取得しようとする企業にとってはかなり重要だと感じ始めています。

実際にISOコンサルタント選びに苦労された企業の話を紹介します。

2025年1~3月にISO9001を取得した4社のうち3社がISOのコンサルタント選びに結構な苦労をされた話です。

②事例1社目:コンサルタント料金が高い

1社目は従業員が40人の製造業です。

大手企業との取引きが多く以前からISO9001取得をしたいと考えていらっしゃいましたが、なかなか踏み出せずにいましたが、今後の世の中の仕事量が減少していくと、取引先の選別がはじまる、長期的な取引継続を考えてISO9001取得を決断されました。

そこでISOコンサルタント選びが始まりましたが、最初は自社役員の知り合いの関係先にISOコンサルタントがいるということでコンサルタント選びを役員に依頼しました。役員の関係先のコンサルタントなら安心だろうと考えていましたがコンサル料金で足踏みすることになりました。

その関係先のコンサルタントからISOコンサルの見積りをしてもらうとコンサル料金は200万円でした。

40人の企業でISO9001のコンサルティング料金が200万円。

この記事を書く私もISOコンサル業界に20年以上いるので、ISO業界から見ると、そのコンサル料金は特段におかしい金額ではないかと思います。そういったコンサル会社もあるだろうなと想像の範囲です。

20年ぐらい前であればコンサル料金は500万円と提示されても普通だったかと思います。

ちなみに当社ISO支援ネットでは

企業規模=人数別のコンサルティング料金を公開しているので、ご参考にしてください。ISO支援ネットの人数別コンサル料金

200万円と比較すると当社のコンサル料金はかなり安いかと思います。

しかも、安いからと言って企業側の負担が増える訳ではないですし、ISO取得の実現性が低くなるわけでもなく、いずれのコンサル会社を選んでもISO認証取得は間違いなく実現できるはずです。

その40人の製造会社の話に戻ります。
関係先のコンサル料金の金額を知った社長は「ISO9001を取得するのにそんなに費用がかかるのか?」という驚きと疑問で、一度決断したISO取得に躊躇されたようです。

そして、こんどは社長が自らISOのコンサルティング会社を探すことになり、当社ISO支援ネットのホームページや動画を視聴いただき正式にコンサルの依頼を頂戴しました。

結果として当然ISO9001取得を実現いただき、

当の社長より次の感想をもらいました

「ISO取得はかなり難しいと聞いていたが、担当したコンサルタントの方から今まで通りの仕事のやり方で良いと言ってもらい、当社にあった品質マニュアルを作成してもらったことで負担なく取得することができた。
審査機関の審査員からも「わかりやすい品質マニュアルになっている」との評価もありこちらのコンサル会社に依頼して良かったと思っている。
ISOは取得するのも取得してからも負担がかかると思っていたが全くそうではなく、ISOの改善の効果も今後は期待できそうで、将来的にISO14001のコンサルもお願いしたいと思っている」

③事例2社目:トラブルが起きたISOコンサルタント

2社目の話は、大手メーカーと取引きしている従業員20人の組立加工業の会社です。

取引先である大手メーカーが「品質管理は当然としてESGにも取り組んでいる会社と取引きしていく」という方針を打ち出したため、この組立加工会社ではISO9001やISO14001の認証取得が事実上必須となり、まずはISO9001を取得してそれからISO14001を取得するという計画を立てられました。

とは言っても、ISOをどうやって取得して良いのかわからず

会計を任せている顧問税理士に相談したようです。
その顧問税理士の他の顧問先で最近ISOを取得した会社があるということで、顧問税理士がその取得した企業にISOコンサルタントの話を聞いてくれたそうです。

話を聞いたところ
「そのISOコンサルタントとはトラブルになった、経営者とISOコンサルタントの間で揉め事が起こった」
という事実を聞いて顧問税理士もそこのコンサルタントを紹介してもらうのはやめにしました。

どうやら、上から目線のコンサルタントのようで、
ひと昔前にはよく存在していた「ISOを取得するためにはこれが必要だ、この文書を作れ!」と我こそルールみたいな勢いで色々と押し付けるようなISOコンサルタントだったようです。

コンサルタント選びは続くことになり、

顧問税理士が、こんどは同業の税理士たちに

「良いISOコンサルタントを知らないか?」

と声をかけたうちの税理士の1人が、当社ISO支援ネットが2023年から2024年にかけてISO9001とISO14001の2規格のISOコンサルをした金属部品会社Z社の税理士Bでした。

税理士BがZ社の社長に「ISO取得はどうだったか、コンサルタントはどうだったか」と聞いたところ、

Z社の社長は「ウチは楽しくISOを取得できたよ」と回答されたようで、当社にISOコンサルの依頼がくることになりました。

当社としては「負担なくISOを取得できた」という感想も大変嬉しいのですが

「楽しくISOを取得できた」というZ社の社長の感想、

これ以上に嬉しい感想はないかもしれません。

コンサルタント探しをされていた組立加工会社の認証取得コンサルをさせてもらい、2025年にISO9001取得に至りました。

組立加工会社の社長より次の感想をもらいました

「品質管理については、これまでも事あるごとに顧客要望に苦労して応えてきていた、ISOに挑戦するとなった当初は、ISOを取得のためにこれ以上に何をしないといけないのか、とても不安だったけれど、実際に取得にチャレンジしてみて想像していたような大変な事はなく当社でも問題なく取得できたことで自信につながった」

④事例3社目:コンサル見積りを多く集めた社員4人の会社

従業員4人の金属加工会社です。

自動車部品メーカーと取引きをしていて、顧客要望でISO9001取得が必要となりました。

4人の会社でISOが取得できるのかという不安もあり、

情報収集をするつもりでISOコンサルティング会社も4社のコンサル会社に見積りを依頼をしました。

その内の1社が当社だったわけですが、当社も含めてどこのコンサル会社も「ウチだったら問題なくISO取得できますよ」と中身は多少違っても同じような謳い文句で、

何を基準にしてコンサル会社を選んだら良いのかとても悩んだそうです。

確かに、先述のとおり現在はどこのコンサル会社に頼んでもISO取得自体は実現できるので多くのコンサル会社から見積りを入手すればするほど、選択肢が広がりコンサルタント選びに迷いがでるかと思います。

ただ、こちら4人の金属加工会社では、

コンサル会社のコンサル期間の違いが気になったとのことでした。

コンサル会社の中には、ISO取得までのコンサルはもちろん、取得した後の運用支援も継続して提供するというコンサル会社がいくつかあったようでした。

しかし、当社ISO支援ネットのコンサル期間は取得までの約6ヶ月間で、

しかも取得後は支援をしない。
「取得後は取得した会社が自分たちで負担なく運用できるようにISOを導入する」
という部分に注目されたようです。

コンサル会社によってはISO取得後も継続して運用面でのコンサルを提供して、永続的にコンサル収入が見込んでいる会社もあります。
コンサル会社にとっては営業面で良いビジネスモデルだと思いますが、

当社はISOを取得するのも維持することにおいても、企業にとって運用上の負担や財務上のコストをかけるのは企業経営にとって良くないと考えています。

ISOは単なるルールで、ルール通りに活動をすれば良いだけです。導入方法さえ間違えなければ負担のかかるものではありません。

こちらの金属加工会社も、特に社員4人の少数精鋭で活動している会社なので、

日常にこれ以上の負荷がかかることを避けたいと考え、また、ISOコンサル費用が永続的に発生して財務的な負担が続くことも懸念され、

当社の運用面と財務面で負担をかけないという考えと支援内容に魅力を感じていただき、数あるコンサルティング会社より当社を選んでいただきました。

コスト的な部分で当社を選んでいただいたことも大きいかと思いますが

コンサルを受けて取得を実現した社長からは次の感想をもらいました

「見積をとったコンサルティング会社の中で一番柔軟に対応してくれそうだったし、依頼して事実そうだった」

当社ではコンサル開始時に「こんなISOにしたい」とか「それはしたくない、違う方法がいい」ということがあれば積極的に言ってくださいと話しています。

取得後はそこの企業だけで継続して維持するわけですから、
取得する企業がやりたいようなISOにするべきですし、
望んでいないISOになるのは決して良くないと考えています。

こちら4人の会社では、近年、顧客側がESGやSGRといった取組みを期待しているので、通常のISO9001の品質マニュアルでは触れなくてもよい「環境」や「人権」「倫理」といったことも明文化し、会社としてESGやSGRの方針や取組みがある事実をマニュアルに取り込んで判るようにしました。

企業が必要としていることを取入れて支援したことで、当社のコンサルが柔軟性であると評価いただいたと感じています。

[この記事を書いた人]
長谷川 順  ISOコンサルタント、株式会社ウイズダムマネジメント代表。
1975年 京都府生まれ。現在、東京と関西を拠点に全国コンサル訪問を展開中。26歳で現職の経営コンサルティング会社に転職し、2004年・29歳のときに「ISO支援ネット」事業を立ち上げ、自ら全国の企業に訪問しISOコンサルティングとISO研修を提供、継続中。わかりやすく実践的なISOを提唱。ISO9001及びISO14001審査員補(JRCA登録)。

記事を書いた人の動画を見る

[動画]ISO9001取得「活動・費用の負担は?」

ISOは大変、それは古い時期に取得した企業の話。古いやり方で取得した会社は今も負担と苦労が続いています。しかし、最新のISO9001は負担なく取得できます。その最新情報を説明します。


[動画]「ISO審査の話」これで審査準備はもう不要

ISOの審査が大変で「やめたい」という企業もでるくらい審査は恐ろしい?(ブログ:やめた企業)。しかし、審査の意味がわかれば、審査準備も不要で、審査の目的を理解したら全く恐くありません。


[動画]ISO9001取得の意味、目的、効果

正しい理解をすれば、ISO9001の負担はありません。本来、ISO導入は会社にとって負担どころか、会社が良くなるプラスの効果が働くものです。決して間違った負担のあるISOにならないように。



ISO支援ネット

ISO支援ネットのコンサルティング


ISO9001コンサルティング料金(人数別の料金表、社員2人~80人)


内部監査員研修

大企業が今からISO9001を取得する、シンプルに取得するための考え方

ISO取得する企業規模ですが、最近は2人~5人ほどの企業での取得も多いですが、一方、大企業からのISO9001取得依頼も増えています。

大企業が今からISO9001取得?と思われる人もいるかもしれません。
確かに大企業でしたらISO9001はとっくの昔に取得しているのが当たり前だと思います。

現在、ISOコンサルティングのご依頼をいただくのは大企業の中でも、新規事業部からのコンサル依頼です。

ISOコンサルタントのご紹介(料金)

はじめに、当社ISO支援ネットのプロフィールをご紹介します。
当社は、全国の企業に、業種関係なくISO9001とISO14001認証取得の支援をしています。
コンサルタント料金は組織人数による全国一律料金、出張費の請求はありません。
コンサルティング料金をHPで公開しているのでご覧ください。

社員2名からのコンサルティング料金


大企業が今からISO9001を取得する理由

さて、大企業のISO9001取得の話ですが、
世の中の移り変わりが激しい時代となり、大手企業もその変化に合わせて柔軟に組織編成を行っています。

新規事業を立ち上げたり、伸びている製品分野を1つの事業部門として独立させたり、M&Aで新規事業に参入したり、今の時代、組織の変化は必須です。

従業員が何千人、何万人といる大企業のISO取得においては、工場ごとや拠点ごと、事業部門ごとに認証取得をしているケースがよくあります。

新しい事業部が立上り運営されていき、他の既存の事業部門と同列に取扱われるようになると、他の事業部は全てISO9001を取得しているのに、その新規事業部だけがISO9001を取得していないということに話が及ぶようです。

そこで会社からは「すぐにISO9001を取得しなさい」という流れになるようです。

大企業であってもISO9001取得をしないという会社もありますが、それは少数派で、製造業を中心に多くの大企業ではISO9001取得は当たり前になっています。

取得を指示されたISO担当者は大変か

会社からISO9001を取得しなさいと指示のあった新規事業部の担当者は大変です。
「あの昔の事業部でやっていたISO9001をこれから自分の事業部でも取得しないといけないのか」となると大きな負担を感じられると思います。
しかも、新規事業部であれば他の事業部門のように文書や体制が整っている訳ではありません。しかも、人手の余裕もありません。

これから新たにISOを取得するとなると、多くの場合、そのISO担当につくのは新規事業部の品質保証の方です。

昔とは異なるISO9001取得の負担

そうは言っても会社の指示であるISO9001取得から逃れる訳にはいきません。
ISO9001取得のために色々と情報収集をすると、2024年の現在では、昔やっていた大変なISOではなく、もっと簡単にシンプルに取得できるという情報にたどり着くのだと思います。

大抵そういう方は、新規事業部に配属される前、他の事業部門でISO9001に関わっていたり、ISOはどんなことを取組まないといけないのか見聞きしていたり、ISO審査に対応したことがあったりと、ISOに関して大なり小なり知識があって、それを自分が所属している新規事業部で一からやならないといけないと思うと、ただでさえ通常業務が忙しいのに、正に途方に暮れるという状態になるかと思います。

そんなシンプルに負担なくISO9001を取得できると発信している当社・ISO支援ネットにも、大企業の担当者からお問合せをときどき頂戴し、ISOコンサルもご依頼をいただいています。

負担はないと判っても、社内の不満や反対意見が

大企業の新規事業部門でのISO9001取得について、担当者も一旦は途方に暮れていましたが、ISOの最新情報を収集して簡単に取得できることを自身では理解しても、自分以外の新規事業部内の各部門の管理者、スタッフは、まだそのことを理解できていません。多くの社員がISO9001と言えば、昔の大変なISOをイメージしています。

そんな中「自分たちの新規事業部でもISO9001を取得するぞ」とアナウンスされると、たただでさえ新規事業を安定させるのに必死であるのに「ISO取得なんて、そんな大変な事をやっている暇はない」と大ブーイングです。

「立ち上がったばかりの事業で人手も足りないのに、そのうえISOなんて出来るか」そんな声が実際に担当者まで届くことは普通で、声には出さなくても、ISOに反対するネガティブな気持ちや雰囲気に事業部内が包まれていることがわかります。

ISOのネガティブイメージを払拭させるのもコンサルの一部

私もISOコンサルタントとして、そんな大企業に初めて訪問する際は、皆さんのネガティブな感情を全面に受けたり感じたりすることが普通です。

なので、コンサルタントの最初の仕事は、皆さんのそんなISOに対するネガティブ感情やISOに関する誤解、それを解いたり和らげたりすることからISOコンサルが始まります。

「現在のISO9001は昔のような、大変なルールに縛られたり、大量の文書や記録を作る必要はありません」

「現在の仕事のやり方、新しい文書を用意したりせず、現状のままでISOを取得することができます」

「ISO審査についても、審査機関さえしっかり選択すれば重箱の隅をつつかれるような審査にはなりません」

そんな説明をさせていただき、「そうなんだ」とスムーズにご理解いただいたり、そんなこと言っても、ついこの前に所属していた他事業部で「大変なISO審査を受けて、審査員からあれしろコレしろ」と言われたんだとご自身の実体験から中々信じていただけず不信感に包まれつつ、スタートする場合もあります。

昔と違うシンプルなISOに不安や疑問も

しかしながら、ISOコンサルを続けていくなかで、「前の事業部のISOではこうだったんだけど」という質問に都度丁寧に対応していくと、ISO取得やISO運用にもいろんな考え方ややり方があるのだと少しずつご理解が広まっていきます。

よくあるご不安としては、新規事業をされていると、他の事業部のように要領書や手順書などの文書が整っていないことも多く「こんな文書のない状態でISOは取れるのか」「今から昔使っていたような文書を作らないといけないのか」

そんな文書に関するご質問もよくありますが、現在のISO9001は昔のように何でもかんでも文書を作らないといけないということはありません。

文書に代わって、どのように仕事を進めているか、仕事のやり方を説明ができれば最低限、問題はありません。

このように「現在はシンプルに取得できる」とは言っても、あまりにも以前に所属していた事業部のISOとは全く違う状況で、「はたしてこれでISO取得ができるのだろうか」、最後まで不安や疑問を抱く方もいらっしゃいます。

しかしながら、どの大企業も審査を受けて無事にISO取得していただいています。

ISO取得ができて初めて「あのコンサルタントが言っていたことは本当だったんだ」と思っている人も中にはいると思います。

大企業がゆえにISO9001の多少の知識がおありで、そのせいでISO取得に関して不安を持たれるケースもよくあります。

「これまでに見聞きしたISO情報は一旦おいて、まっさらな頭でお話を聞いてください」

大企業の方々にはそんなことを添えてお話させていただくこともよくあります。

当社がISOコンサルをした大企業の一例

ご参考までにここ数年でISOコンサルタントのご依頼をいただいた企業の概要を紹介します。

コンサル先の企業名は誰でもご存知の有名企業ですので公開できませんが、
企業規模について、年商は企業全体では2000億~1兆円ほどの組織、
業務内容は、次のような業種です。

・医療機器製品の開発
・自動車関連製品の開発製造
・化学品の製造
・システム開発
・エネルギー機器の開発製造

ご支援した企業のエリアは、東京、千葉、大阪、岡山、福岡です。

[この記事を書いた人]
長谷川 順  ISOコンサルタント、株式会社ウイズダムマネジメント代表。
1975年 京都府生まれ。現在、東京と関西を拠点に全国コンサル訪問を展開中。26歳で現職の経営コンサルティング会社に転職し、2004年・29歳のときに「ISO支援ネット」事業を立ち上げ、自ら全国の企業に訪問しISOコンサルティングとISO研修を提供、継続中。わかりやすく実践的なISOを提唱。ISO9001及びISO14001審査員補(JRCA登録)。

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[動画]ISO9001取得「活動・費用の負担は?」

ISOは大変、それは古い時期に取得した企業の話。古いやり方で取得した会社は今も負担と苦労が続いています。しかし、最新のISO9001は負担なく取得できます。その最新情報を説明します。


[動画]「ISO審査の話」これで審査準備はもう不要

ISOの審査が大変で「やめたい」という企業もでるくらい審査は恐ろしい?(ブログ:やめた企業)。しかし、審査の意味がわかれば、審査準備も不要で、審査の目的を理解したら全く恐くありません。


[動画]ISO9001取得の意味、目的、効果

正しい理解をすれば、ISO9001の負担はありません。本来、ISO導入は会社にとって負担どころか、会社が良くなるプラスの効果が働くものです。決して間違った負担のあるISOにならないように。



ISO支援ネット

ISO支援ネットのコンサルティング


ISO9001コンサルティング料金(人数別の料金表、社員2人~80人)


内部監査員研修

建設コンサルタントのISO9001取得、建設コンサルのISOコンサルをしました

建設コンサルタント会社のISO9001取得が増加

建設コンサルタント会社でのISO9001認証取得が増えている?
と感じるさせるかのように、最近、立て続けに建設コンサルタント会社よりISOコンサルティングのご依頼をいただきました。

建設工事会社のISO9001取得支援は多くしてきましたが、それに比べて建設コンサルタント会社のISO9001取得支援の割合は少ないです。

立て続けに建設コンサルタント会社からのISO9001コンサルの依頼があったので、今回は建設コンサルタントのISO9001認証取得に関する話題です。

当社・ISOコンサルのご紹介(料金)

はじめに、当社ISO支援ネットのプロフィールをご紹介します。
当社は、全国の企業に、業種関係なくISO9001とISO14001認証取得の支援をしています。
コンサルタント料金は組織人数による全国一律料金、出張費の請求はありません。
コンサルティング料金をHPで公開しているのでご覧ください。

社員2名からのコンサルティング料金


さて、建設コンサルタント会社でのISO9001取得の話にもどります。

今回、建設コンサルタント会社からのご依頼が続いています。建設コンサルタント会社と一括りにしても、多くのコンサルタント会社の認証取得支援をする中で色んな分野の建設コンサルタント会社があることを実感しました。

建設コンサルタント会社もいろいろ

過去を遡ると、北海道では農業土木の建設コンサルタント会社であったり、港湾系の建設コンサルタント会社をされている会社もあったり、建設コンサルタント業界にもそれぞれの分野があったり、規模が違ったりと幅が広いですね。

また、建設コンサルタント会社の業務内容も色々です。測量~調査~設計までを一貫して行うのが建設コンサルタント会社かと思っていましたが、ISOコンサルでご支援した会社の中には、測量や調査等のフィールド業務は外部委託していて設計部分に特化している会社もありました。

これは建設コンサルタント会社だけに限らず、同じ業界内であっても会社が違えば、仕事内容はもちろん、その会社の文化や考え方など様々です。ISOコンサルを20年以上経験してきて実感しています。

ISO9001取得において、同業でも会社によって仕事や考え方が異なるというのは重要な側面です。

ISO9001は他の会社の真似をするものではない

10~20年前の話になりますが、当時、ISOコンサルタントやISO審査機関の立場が非常に強い時代で、ISOを取得したいなら「これをやれ」「あれをやれ」と業種や規模に関係なく、一律して同じやり方や文書作成をコンサルタントや審査員が押し付けるという時がありました。

大企業のISOを真似をした結果

当時にISO取得した多くの企業は、先行してISO取得をしている企業の真似を強いられました。

先行して取得している企業というのは、資本や人数にも余裕のある大企業のことです。大企業ではISOの専任がいたり、ISO専門の部署を設けて活動していること、そういった負担や手間のかかるやり方を中小企業にも要求し、当時にISO取得した中小企業は、取得するまでの準備も負担でしたし、取得後の維持運用、そして今現在までも多くの負担が続き大変苦労されています。

そういった企業は今でもその負担のかかる取組みがISOだと信じて苦労を続けておられ「ISOは大変だ」と周囲に漏らしています。また、まだまだ当時の考えで活動しているコンサルタントや審査機関も多くあります。

現在のISO9001について

当社のISOコンサルでは、「ISO9001取得にはこれが必須です」とか、「この文書を作ってください」といった、ISOのためだけに行う意味のない活動や通常活動に必要性のない文書作成を一方的に押し付けることはありません。

当社は、どんな業種や業態の企業様でも、ご負担なく認証取得していただくことと、ISOを取得した後も負担なく、しかもコンサルサポートなしで維持運用していただけるようにご支援しています。

この辺の話をすると営業的な話になりますので、詳しいことは当社HPや、こちらのページの最後にISO説明の動画を掲載していますのでご視聴ください。

これからISO9001取得をする建設コンサルタント会社

今回は、建設コンサルタント会社さんのISO9001取得の話です。
このページを見ていただいている方々の中には、建設コンサルタント会社の経営者や社員の方でこれからISO9001を取得しようかどうか、検討されている方もいらっしゃると思います。

ISOについて「大変だ」という噂を耳にしていることもあるかもしれませんが、現在(2024年)のISO9001は、負担なく取得していただくことができるようになっています。「できるようになっている」というのは、負担なく取得もできるし、周囲の噂で聞くような負担をかけて取得することも可能です。

ISOを取得した方が良いのかどうか検討されている、それはISO取得にかかるご負担や費用、またまた社内での反応や反対があって迷っているというケースもおありかと思います。

まずは現状のままISOを取得すること推奨

当社のISOコンサルでは、まずは取得しようとする企業の現状の仕事のやり方を崩さず取得することを推奨しています。
多くの企業が、先にも触れたとおり、ISOを先行して取得している企業の真似をして、結果、大きな負担や苦労が発生しています。

カレーの話とISO、何が良いのか悪いのかは自社の考え次第

例えば、いきなり料理の話になりますが、カレーを作るとなったとき、簡単にさっと調理して作る事も可能ですし、色々細部までこだわって負担や時間、コストをかけて作る事も可能です。

どちらもカレーであることに変わりませんし、どちらが良い悪いや、カレーとはどうあるべきかは、カレーを作る人、食べる人である当事者が好みや事情で決めれば良い事です。

簡単に調理したから不味い、コストをかけたから美味しいとはならず、費やした負担やコストに比例しないことも充分にあり得ることです。

ISO9001も自社次第

ISOも同じく、負担なく取得することも、負担をかけて取得することもできます。どちらもISO取得に変わりません。
当社では、ISOに負担とコストのかけている企業の方が、質の悪いISO、表現を変えると効果が小さかったり意味のないISOとなっているケースが多いと感じています。

ISO9001の規格が目指しているのは「顧客満足向上」と「継続的改善」です。

建設コンサルタント会社で言うと、発注者の意図をよく理解し、発注者が満足する報告書を納めるための活動、この活動をスムーズに間違いなく実行できる仕組みを建設コンサルタント会社の中に構築するというのがISO9001です。

ISO9001は売上や利益を上げることが目的

ISO9001を導入することは、測量や調査、設計といった自社活動のルールを明確にし、間違いなく確実に、できれば効率よく報告書を仕上げて納め、自社の売上や利益を上げていこうという活動です。

先行してISO9001を取得している企業は、ISOのために大変なルールや膨大な文書を導入して、そのお陰で売上や利益が上がっているでしょうか。多くの場合、反対にISOのせいで面倒なことが増え、負担やコストが増えて、ISO9001が目指すこととは逆の質の悪いISOになっていると想像します。

そもそも、ISO9001の本来の目的を今も知らず、認証取得や認証維持が目的となってしまい、本来の目的からすると意味のない活動になっている企業が多くあります。

ISO9001は改善できる下地をつくること

建設コンサルタント会社のISO9001取得においても、まずは現状の活動をあまり変えず、現状ベースでISOを取得することが良いと思います。

ISOの取組みの中には、現状を明確にして徐々に改善していきましょうという事が組み込まれています。その取組みを上手く活用して、ISOを運用することで、仮に少しずつでも段々と良くなることを進めていけば、2年、3年と積重ねていくことで負担を感じないまま会社が少しずつ変化していくことを体験できると思います。

この段々良くなっていくというのは、ISO取得に関わらず、どこの企業も望んでいることです。

継続的に改善を実行するモデルをつくる

ISOでは継続的改善という言葉を使いますが、ISOは少しずつ改善されていく経営モデルを提供してくれています。その経営モデルを、決して他社の真似をするのではなく、自社の現状に組み込んでいくことで、ISOも目的としている顧客満足と継続的改善が実現していきます。

また、建設コンサルタント会社の取得にあたって注意することは、ISO9001が元々は製造業を想定した規格のため、ISO用語がマッチしない部分があります。

ISO9001の言葉のギャップ

代表的な言葉を紹介すると、ISO9001規格の要求では「製造」という言葉がでてきますが、建設コンサルタント会社では「製造」という言葉は使わないはずです。
ISO規格が製造としている部分の要求が、建設コンサルタント会社ではどのような業務であり、どのような言葉が相応しいのか、規格を理解した上での言葉の変換は、社員の方々がISOを理解したり運用していく上で重要となります。

当社のコンサルでは、規格要求で使っている言葉を各業種の業務内容に合わせて置き換えることを推奨しています。

ISOの言葉より、自社に合った言葉で運用する

ISO規格の言葉に合わせて、文書などを作成すると、せっかく取得したのに、ISO取得に関わった人しか分からない内容となり、運用定着を阻害します。
かと言って、過度に置き換え過ぎてしまうと、デメリットもあるので良い加減の言葉を選択するのが難しいところかもしれません。

当社では、建設コンサルタント会社はもちろん、過去には高齢者介護施設などでのISO取得支援の実績もあり、様々な言葉の変換をしてまいりました。その面でも良いご支援ができると自負します。

ご興味ある方は下の動画もご覧ください。

[この記事を書いた人]
長谷川 順  ISOコンサルタント、株式会社ウイズダムマネジメント代表。
1975年 京都府生まれ。現在、東京と関西を拠点に全国コンサル訪問を展開中。26歳で現職の経営コンサルティング会社に転職し、2004年・29歳のときに「ISO支援ネット」事業を立ち上げ、自ら全国の企業に訪問しISOコンサルティングとISO研修を提供、継続中。わかりやすく実践的なISOを提唱。ISO9001及びISO14001審査員補(JRCA登録)。

記事を書いた人の動画を見る

[動画]ISO9001取得「活動・費用の負担は?」

ISOは大変、それは古い時期に取得した企業の話。古いやり方で取得した会社は今も負担と苦労が続いています。しかし、最新のISO9001は負担なく取得できます。その最新情報を説明します。


[動画]「ISO審査の話」これで審査準備はもう不要

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食品メーカーがISO9001取得。食品工場の取得メリットを福岡県の事例で考える。取得理由は2つ。

福岡県の食品メーカーでISO9001取得のコンサルティングをしました。

食品メーカーがISO9001を取得するって?

食品工場がISO9001を取得するメリットや意味があるのか、そんな疑問をもつ人もいるかと思います。

食品メーカーや食品工場の認証規格には、HACCPやISO22000、FSSC22000といった業界規格があるので、食品メーカーがISO9001を取得する意味やメリットはあるのか、という疑問をお持ちになると思います。

この福岡県の食品メーカーがなぜISO9001を取得することになったのか、その理由や取得までの取組みについて、担当したコンサルタントより紹介します。ISO9001の意味やメリットもお伝えできればと思います。

その前に簡単に当社の紹介をします。

福岡県をはじめ全国でISOコンサルを提供

当社・ISO支援ネットは食品メーカ―や食品業界に特化したコンサルティング会社ではありません。業界を問わずどんな分野の企業様にもISO90001認証取得のコンサルティングを提供しています。福岡県はもちろん、全国の企業に訪問して支援しているコンサル会社です。

コンサルティング料金を公開しています。

料金は企業の人数別で、全国均一価格です。福岡県内の企業様だけではなく、地方の企業様も安心してご依頼ください。どちらの都道府県でも出張費用の請求はありません。

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食品メーカーがISO9001を取得した理由

さて、食品メーカーがISO9001を取得する理由ですが。

こちら福岡県の食品メーカーの取得理由は大きく2つあります。

[取得理由、その1]

適切な品質管理をしている食品工場の証として

国際認証を取得して、公的な機関より食品安全衛生や品質管理をしっかり実施している会社であることを認められたい。

食品業界に限らず日本国内のどの分野の企業でも、近年、企業として生き残っていくための競争が年々激しくなっていると経営者の方々は強く感じていらっしゃるのではないでしょうか。

もしくは、いまは経営が安定していても将来的な環境変化において早い段階から備えが必要と感じていらっしゃると思います。

新しい仕事をするには、国際認証は必須

今回、ISO9001を取得した福岡県の食品メーカーの社長も、現状、経営的にすぐに国際認証を取得しなければならない理由は無かったようですが、食品業界の集まりや展示会に足を運んで情報交換をしていたところ、「食品メーカーであれば何らかの認証をもっていないと今後の経営は厳しくなる」という結論に至ったそうです。

こちらの食品会社は自社のオリジナル商品もありますが、大手食品メーカーのOEM商品の割合も多く、そういった大手メーカーとの取引きを安定的に維持し拡大していくために、また、新規取引を獲得していくには、工場の安全衛生管理や品質管理をしっかり取り組むことは当然のこととして、それを確実に実行していることを公的に認められる必要があると感じられ、ISO9001取得を決断したそうです。

(なぜ、HACCPやISO22000、FSSC2200ではなく、ISO9001なのか?それは後で説明します)

[取得理由、その2]

組織の管理体制強化、そして将来に向けて

将来の世代交代を前に、自社の組織体制を強化しておきたい

引き続き、福岡県の食品メーカーのISO9001取得事情ですが、2つ目の取得理由は、会社の組織体制を強化したいということでした。

これまでは社長自らが先頭に立って事業や会社運営をリードされていたようですが、近い将来の世代交代が視野に入り出し、経営を引き継ぐ前の自分が先頭に立っている間に会社の管理体制を整え、組織として管理活動ができる会社にしてから事業を引き継がなければならないと考えられ、ISO9001の導入を判断したそうです。

HACCPやISO22000、FSSC2200ではなく、なぜ、ISO9001なのか?

HACCPやISO22000、FSSC2200は簡単に説明すると食品メーカー等向けの食品衛生管理、食品安全の手法や規格です。これらは食や食品に特化したハザード管理などを主要とした管理が求められます。

それに対して、ISO9001は食品業界に限定されないどの業種・分野にも適用できる品質管理を主要とした国際規格です。

ISO9001規格とは、どんな規格なのか

ISO9001規格のことを簡単に説明すると、

どんな企業にも、顧客から注文依頼があり、依頼を受けた製品やサービスを顧客の依頼どおりに提供するためのプロセス(仕事の流れ)があります。

顧客側からすると、そのプロセスを通じて製品やサービスが提供されるため、どんなプロセス(仕事の流れ)で仕事をしているのか、しっかりした会社ほど依頼先のプロセスに大きな関心があります。

ISO9001は仕事の流れを管理する規格

ISO9001は、このプロセスをしっかり「管理」して、確実に製品やサービスを提供できる体制を構築することを求めている規格です。

補足ですが、「管理」というと難しい事をしなければならないとイメージされるかもしれませんが、ISO9001は分野や企業規模を問わない汎用的な規格なので、その業界や自社の慣習を主体に自社のやり易い管理体制をつくって運営することで取得が可能です。

ISO9001がどんな企業でも取得できる基礎規格に対して、

ISO2200規格は食品業界に特化した国際規格ですが、これと同じように、現在、業界に特化したISO国際規格が多く制定されています。

一例をあげると、自動車業界、航空業界、医療機器業界、交通業界などなど、それぞれの分野に特化したISO規格がでています。

これらのベース(基幹)となっているISO規格が、ISO9001品質マネジメントシステムです。

それぞれの分野に特化した規格は、その分野独特の取組みが求められており、簡単に説明すると「ISO9001にプラスα業界独自の要求」が加えられているようなイメージです。

その業界に特化している分、規格要求の項目やボリュームが多かったり、要求している内容が細かいと理解していただければ良いと思います。そのためISO9001と比較すると取得のハードルは少しあがるかもしれません

ISO9001取得は難しいか、他社の真似をすると負担

そうは言っても、ISO9001取得も難しいのではないか?

こちら福岡県の食品メーカーの社長も同じように、ISO9001取得も難しいとイメージされていたようです。

ISO9001の取得は、業界によっては必須であったり、当たり前であったりしていることから、国内でも一番多く取得されている国際規格です。

取得している企業の数が多いだけに、既に取得した会社からISO9001に関する情報も入りやすいのですが、その情報を聞くと「細かなルールを設定したり、沢山の文書を用意したり、非常に負担が多い」という話も少なくありません。

このようにISO9001の取得が非常に難しい、また、取得後の維持負担も大きいというネガティブな噂は本当に多くあります。

実際に取得している企業の人たちがそのように話しているので、それはそれで事実かと思います。

しかし、決してそのネガティブな話を真に受けないとほしいと強く思います。

ISO9001取得が難しい、負担が多いという企業の話は、昔に取得した企業の話です。

10年前、20年前に取得した企業は、既にISOを取得している大企業や他社のISOルールやISO文書を自社に導入して(真似して)、他社のやり方を真似するための導入にかなり労力をかけられました。

また、その導入した他社のルールや文書を取得後から現在にかけても維持しているため、いま現在もISOに負担を感じていらっしゃいます。

これは悪例で、これからISO9001を導入する企業は、決して同じような真似をしてほしくありません。同じように負担ばかりかかることになります。

ISO9001が仕事を簡単にして働きやすくするのが目的

いま現在、ISO9001は他社の真似をする必要は全くなく、自社の仕事のやり方をそのままで取得可能です。

また、本来ISO9001は他社の真似をして厳しいルールや大量の文書を導入するための規格ではなく、自社のルールを明確にして、そのルールを確実に実行することで良い製品やサービスを提供しようとする規格です。

加えて、そのルールなどに欠点や不備があるなら、厳しいルールではなく、よりやり易いルールに改善して、製品やサービスに不備がないようにしましょう。という規格です。

ISO9001は重厚なルールや文書を導入するのではなく、より簡単で効果のあるルールづくりをして、出来れば仕事の効率や成果を上げましょうという規格です。

福岡県の食品メーカーのISO9001の現場

今回の福岡県の食品工場においては、ISO9001の導入取得以前からしっかり仕事を管理されて活動されていました。

管理とは自社のルールをきっちり作って、そのルール通り活動するということです。

ただ、一部分では、現場ごとに別のルールがあったり、ルールはあるけど、細かすぎてパートの方たちに分かり難かったり、一部、人任せで基準がルールが曖昧だったりする部分があったので、そこはISO導入にあたり、自分たちの働きやすいルールを見直してもらいました。

仮に現場ごとや製品ごとにルールの内容や程度が異なることは問題でありません。それが自社や製品にとって良いのであれば、その異なることをしっかりルールとして管理すれば良いだけです。

ISO9001の本当の取得メリット

ISO9001は分かりやすいルールで働きやすく、効率の良い仕事をするためのものです。

そして、改善を継続してより間違いを少なく、効率よく、働きやすい職場を作っていくことが維持活動であり、ISO9001導入のメリットです。

これは食品工場に限らず、どんな分野の企業においても必要なことで、ISO9001が汎用規格としてどんな業種にも有効活用できる規格とされている特徴です。


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[この記事を書いた人]
長谷川 順  ISOコンサルタント、株式会社ウイズダムマネジメント代表。
1975年 京都府生まれ。現在、東京と関西を拠点に全国コンサル訪問を展開中。26歳で現職の経営コンサルティング会社に転職し、2004年・29歳のときに「ISO支援ネット」事業を立ち上げ、自ら全国の企業に訪問しISOコンサルティングとISO研修を提供、継続中。わかりやすく実践的なISOを提唱。ISO9001及びISO14001審査員補(JRCA登録)。

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薬品業界でのISO9001コンサルが増えています。東京の試薬メーカーの事例ほか

化学薬品メーカーのISO9001取得が増えています。

ここ1年で東京をはじめ国内での化学薬品や試薬のメーカーよりISO9001取得のコンサルティングの問合せやご依頼を多く頂戴しています。以前からも薬品関連の業界からのコンサルティングのご依頼はありましたが、近年、増加傾向のように感じています。

つきまして、薬品メーカー、試薬メーカーでのISO取得をテーマにして書きたいと思いますが、その前に少しだけコンサル会社である当社の紹介です。

東京だけではなく全国対応のISOコンサル

当社・ISO支援ネットは薬品や試薬の業界に特化したコンサルティング会社ではなく、業界を問わずどんな分野の企業様にもISO90001認証取得のコンサルティングを提供しています。東京はもちろん、全国の企業に訪問して支援しているコンサル会社です。

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薬品業界がISO9001を取得する理由…

さて、今回のテーマである化学薬品の業界のISO9001取得、コンサルティングについて話を戻します。

化学薬品、試薬メーカーのISO9001取得がなぜ増えているのか、明確な理由は判りませんが、当社がコンサルしたいずれの企業様も取引上でISO9001取得が必要となっている、ということは共通した理由です。

東京の試薬メーカーの取得理由

最近、認証取得のコンサルをした東京の試薬メーカーの場合は、10年以上前にもISO9001を取得されていましたが、一旦、ISOをやめられ認証を返上していました。しかし、最近になって取引上でISO9001取得が必要となり再取得をすることとなり当社にコンサルのご依頼をいただきました。

化学薬品メーカーは新規顧客の獲得にあたり

関西エリアの化学薬品メーカーの場合では、これまで特定のお客様と限定したビジネスをされていましたが、特定の取引先に依存していることをリスクとして感じ始め、新規取引先を増やしていくにあたりISO9001を取得されました。

新規顧客との取引を獲得するにあたり、顧客からの信頼をいただく必要があり、これまでの実績や保有する技術、設備もアピールになりますが、適切な品質管理を行っているという安心感をもってもらうためにISO9001が必須と考えられコンサルのご依頼をいただきました。ISO9001を取得したことも追い風となり新規取引の拡大も順調のようで、ISO9001は新規取引に欠かせないとお話されていました。

海外取引をする試薬メーカーの事例

ある地方の試薬メーカーのISO9001取得のコンサルをした際は、顧客である東京や海外の薬品メーカーから、ISO9001取得の要請があったとのことでISOコンサルのご依頼をいただきました。

こちらの試薬メーカーは、取引先に医療関係の会社が多く、ISOの取得する以前からSOP(作業標準書)などをしっかり整えて仕事をされていましたが、特に海外の薬品メーカーからは取引上でどうしてもISO9001の認証が必要と言われたそうです。

厳格な品質管理が求められる業界では

今回は化学薬品や試薬メーカーのISO9001取得についての話ですが、業界分野に関わらず厳格な品質管理を求められる業界ほど、取引上でISO9001取得が必要というのは、以前からもあった話です。

例えば、自動車関連の業界ではISO9001取得は必須と言えます。これまでのコンサルをしたいずれの企業も、ISO取得の決断に至る以前から、顧客からの品質管理の要求が年々  厳しくなり、ついにはISO9001取得を強く要請されるということはよくある話です。

企業規模、従業員人数が一定以上になるとISO必須

こういった品質管理に厳しい業界では、従業員人数が30人、40人ぐらいの規模の企業となると、いずれの企業もISO9001を取得されているのではないでしょうか。

近年では、10名以下の小規模企業からのISO9001取得のご依頼も増えています。

東京の従業員2名の企業では

以前にISOコンサルをした東京の企業の話ですが、こちらは社長以下、従業員2名の部品加工会社でしたが、取引先からの要請でISO取得をすることとなりコンサルティングのご依頼をいただきました。

ISOを取得することになる以前から、品質管理の取組みや関連する文書についての顧客要求が厳しくなっていたとのことで、コンサルを開始した時点で既に様々な文書を作成されていました。

薬品業界にも強まる品質管理、ISOは負担か?

化学薬品や試薬メーカーのISO9001取得が増えているのは、同じような事象が起こっているのかもしれません。

まだISOを取得していない薬品関連の企業でも同じように取引先からISO9001取得を打診されていないでしょうか。

ISO取得となると、今だけでも取引先の品質管理の要求に応えるのに大変なのに、これ以上に品質管理に手間ひまを取られて仕事の負担が増えるとご心配されている方も多いと思います。

しかし、安心してください。

近年のISO9001を理解すれば安心

ISO9001を取得すると余計な仕事が増えるとか、ISO用の文書や記録を沢山作成しないといけないとか、そんな負担がかかる話は昔のISOの話です。

この記事を書いているのは2023年ですが、2023年現在、ISO9001取得はISOのための活動やISO用の文書を用意して取得する必要は無くなっています。

簡単に言うと、現在の仕事のやり方そのままでISOを取得することが可能になっています。

今でもISOに苦しんでいる企業がいる理由

ISO9001は簡単に取得できますよ、と話しても疑う人も多いと思います。

その理由は、実際にISOを取得している企業から「大変だよ」「難しいよ」と実体験を基にしたISOの話や噂を聞いているからだと想像します。

はい、その企業がISOで苦しんでいるのは事実だと思います。

特に10年以上前に取得した企業は、ISOを取得するために大変なISO用のルールや沢山のISO用の文書を用意するのに苦労され、取得後もそのルールや文書を維持するのに今でも苦しんでいるに違いありません。

苦しんでいる理由は、ISO取得にあたり、他の会社がやっているISO活動の真似をしたり、ISOコンサルタントの言いなりになって自社に合わないルールを導入しているからです。

負担なく取得して運用できるISO9001にするには

現在のISO9001は確かにルールを確立しなければなりませんが、ルールの程度は自由です。他社の真似をする必要は全く無くなりました。また、ISO規格も改定が進み、文書化の要求は僅かになり、分厚いファイルを用意する必要は全く無くなりました。

どんなルールにするかは自由なので、大企業がやっているような大変なルールにしても良いし、自分たちの身の丈に合った簡単なルールで運用するのも自由です。

再取得した東京の試薬メーカー、昔との違いは?

このほど、ISOコンサルティングをさせてもらった東京の試薬メーカーは、ISOの再取得でしたが、当時(2010年以前)、初めてISOを取得するのはやはり大変で、取得した後の運用や審査も大変なので、一旦、取止められたようです。

今回、取引上でISO9001が改めて必要となった際に、以前のような大変な活動にしたくないということで、当社・ISO支援ネットにコンサルティングのご依頼をいただきました。

ISOとして取組むべき良いところはルールとしてしっかり導入され、反対に、自社である程度の自由度を残しておきたいところは柔軟なルールを設けて取得されました。

現在のISO9001は、どんな活動にしたいか自分たち(取得する企業)の自由なので、他社の活動の真似をしたり、ISOコンサルの押し付けではなく、自社の事情や要望を理解した上で取得を支援してくれるコンサルティング会社がオススメです。

なので、できれば当社にご依頼いただくと有難いです。

この下の動画を視聴いただくと、ISO取得のポイントやコンサルの感じをご理解いただけます。

[この記事を書いた人]
長谷川 順  ISOコンサルタント、株式会社ウイズダムマネジメント代表。
1975年 京都府生まれ。現在、東京と関西を拠点に全国コンサル訪問を展開中。26歳で現職の経営コンサルティング会社に転職し、2004年・29歳のときに「ISO支援ネット」事業を立ち上げ、自ら全国の企業に訪問しISOコンサルティングとISO研修を提供、継続中。わかりやすく実践的なISOを提唱。ISO9001及びISO14001審査員補(JRCA登録)。

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[動画]ISO9001取得「活動・費用の負担は?」

ISOは大変、それは古い時期に取得した企業の話。古いやり方で取得した会社は今も負担と苦労が続いています。しかし、最新のISO9001は負担なく取得できます。その最新情報を説明します。


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ISOの審査が大変で「やめたい」という企業もでるくらい審査は恐ろしい?(ブログ:やめた企業)。しかし、審査の意味がわかれば、審査準備も不要で、審査の目的を理解したら全く恐くありません。


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正しい理解をすれば、ISO9001の負担はありません。本来、ISO導入は会社にとって負担どころか、会社が良くなるプラスの効果が働くものです。決して間違った負担のあるISOにならないように。



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ISO9001と14001取得、どっちが先?同時取得は?

ISO9001とISO14001、どちらの規格を先に取得すべきか、また、両方同時に取得をしたい、と企業の皆さんから相談を受けることが度々あります。

当社ISO支援ネットでは、どちらを先に取得すべきかとなれば、諸事情に関係なく、どんな企業でもISO9001が絶対に先だと考えます。その理由を説明します。

また、同時取得についての考え方についても説明します。

ISO規格の目的を知ると、優先順位が見えます

ISO9001とISO14001は規格が意図する目的が全く違います。

ISO9001の目的は「顧客満足」と「継続的改善」です。

それに対して、

ISO14001の目的は「環境の保護」「環境汚染の予防」です。

いずれの目的も企業にとって重要なことなのですが、優先順位を付けるのであれば断然にISO9001です。

ISO9001が意図する活動は、お客様を満足させて売上を伸ばしたり、ムダや効率の改善をしてコストを下げるということで、結果、利益を上げていこうという規格です。

これら顧客満足や改善の取組みはどんな企業でも最重要な事項です。

どんな企業もベースがあるので取得しやすい

「ISO14001を先に取得した方がいいですよ」というコンサルタントがもしいるのなら、恐らくその理由は「ISO14001の方が規格要求のボリュームが少ないから取得しやすい」といったことだと思います。

確かに規格要求の条項数や文章量を比較すると、ISO14001の方が少ないのですが、取得において新たな取組みが必要となるのは、逆にISO14001の方が多いのが事実です。

ISO9001は事業活動を通じて売上を上げていこう(=顧客満足)、悪いことは除去しよう(=改善)という規格で、これはISOを取得する・しないに関わらず、どんな企業でも日々取組んでいることで、既にベースができています。

従って、ISO9001はこれまでの業務を続けることで負担なく取得できます。
(ISO9001取得の負担について、下の動画で説明しているので是非ご覧ください)

対して、環境活動はどうでしょうか。自社の活動や製品がどんな環境影響を及ぼしているか調査したり、環境に関わる法規制の順守評価をしたり、大切な事ではありますが、ISO取得前から既にこのようなことを実行してベースができている企業はほぼありません。

従業員のモチベーションやネガティブ反応

また、取得に向けてのモチベーションを考えても、断然にISO9001の方が良いのです。

企業で働く人たちにとって新しい取組みは不安が付きものです。ISO取得に対してネガティブな反応をする社員や従業員も少なくありません。(本当は両規格とも企業にとって有益な活動なのですが)

なのでコンサルティングをさせてもらうときは、そのネガティブな印象を払拭するのも重要な仕事になります。

ネガティブな印象を取り除いてもらうために、

ISO9001を導入して、売上やコストを改善して利益を出していきましょう

と言うのと

ISO14001を導入して、地球環境を良くしていきましょう、これは会社にもプラスですよ

と訴えるのでは、従業員の皆さんへの響き方が違います。

当然、ISO9001の必要性の方がストレートに届き、ネガティブが一転してポジティブに受けとめてもらえることも多く、モチベーションを上げていただける訳です。

一方、ISO14001の活動も企業にとって有益なのですが、「資源の利用を減らすことは節約となりコスト削減=利益アップにつながる」、「仕事の効率を上げることも地球環境にプラスになる」という理屈を説明しなければならず、必要性の訴えに苦労するところです。

実質的な優先順位はどっちか

現在の主要顧客がISO9001よりISO14001を先に取得してほしい、などと言わない限り、ISO9001の方が先に取得すべきで、総合的、実質的な優先順位も高いわけです。

ISO14001も重要で有益な規格なのですが、ISO9001を導入して企業の体制を整えたり、て儲けてから14001の取組みに着手することをオススメします。

同時取得についての考え

ある企業から次のようなご質問をいただきました。

[質問]
取引先からの要請もあり、ISO9001と14001を取得しようと考えているのですが、同時に取得した方が良いでしょうか。

この質問に対して、当社ISO支援ネットからの回答はつぎのとおりです。

[回答]
当社・ISO支援ネットでは同時取得ではなく別々の取得を推奨します。
作業やコンサルタント費用においては、同時取得も別々取得も負担やコンサル費用のトータルは変わりません。

ISO9001とISO14001の同時取得の場合は短期的な負担がかなり大きいです。同時に取得すると、負担の波は大きくなりますが一度に取得できるメリットがあります。

一方、別々に取得すると期間(時間)はかかりますが、負担の波をなだらかにして取得できます。

同時取得ではなく、別々取得を推奨する理由

当社が別々の取得を推奨する理由は、ISOは取得だけでは終わらず、永続的に維持する必要があるため、取得後の定着や運用面を視野に入れることが重要と考えます。

特に当社のコンサルティング(ISO支援ネット)の場合、取得後の運用は外部コンサルタント費用をかけず自社(貴社)だけで、しかも負担なく運用することを想定したコンサルティングを提供しています。

取得段階で規格意図を理解する=負荷軽減

取得後も、企業がISOのコンサルタント費用を永遠に支払うことは、ISO以外の支援が受けられるなど、特別な理由がない限り、経営上、正しいとは考えません。

古くISOを取得した企業は取得後の運用も負担を強いられていますが、現在(2023年)のISOは取得前の段階から負担がかからないように取得すれば、取得後はコンサル支援がなくても自社だけで簡単に運用できるからです。

つきまして、同時取得より時間はかかりますが、別々に取得して規格要求の意図を順番に理解しながらクリアしていくことが、将来的な維持運用を見据えると良い選択と考えます。

ISOが難しく負荷が大きくなる原因

ISOを難しいと考える方も多いですが、中身や目的を理解しながら進行すれば、社内での慣れや理解も向上し、難しくなく取得でき結果的に運用も楽になります。

しかし、短い時間で2規格を同時取得した場合、規格要求や作業のボリュームも多く慌ただしく且つ負荷も大きくなるため、規格の意図をしっかり理解できないまま進行してしまい、ISOは難しくて大変なものだというネガティブな体験・実感を持つこととなり、結果、ISOを負担に感じながら永続的に運用していくことになります。

この現象は過去多くの企業で「ISOは大変だ」「正直、やめたい」となっている悪い例に通じます。

認証マークをお金で買う感覚なら

もし、ISOは認証マークだけもらえればそれで良い、取得後もコンサルに頼るという前提でしたら、短い時間で同時取得をして、取得後もコンサルに頼って維持していくことも悪い選択ではありません。

永続的なISO支援をビジネスにしているコンサル会社もあります。

当社ISO支援ネットは、取得までの支援を前提としたコンサルティングを提供していますが、コンサルティング会社によっては、取得後の永続的な支援を前提に、取得の段階から「月々○万円のコンサルティング料金」と安い料金を訴求して取得支援をしてくれる会社があります。

月々のコンサル料を永遠に支払わないといけないので、中長期的にはかなり高額のコンサル料にはなると思いますが、取得後もしっかりサポートしてくれると思うので、費用とニーズが合致すれば良い選択だと思います。

せっかく取得するなら効果を得たい

ISO9001とISO14001には、それぞれ規格の意図、目的があります。

これは先述した通りです。

費用も時間もかけてISOにチャレンジするのだから、しっかり目的に沿って効果も得たいと考えるのであれば、同時ではなく1規格ずつの取得をお奨めします。

規格の意図や意味を理解して取得すれば、運用負荷が少なく、負担ではなく効果のある取組みにすることができます。

古いISOと現在のISOを混同すると大変

ISOの規格やその解釈は変化していて、2023年現在、ISOは負担なく取得できるようになっています。

2010年ぐらいまでの話ですが、当時、ISOを取得するには大企業がやっている活動や文書を導入しなければならず、取得するのも、取得後の維持も難しく負担の大きいものでした。

当時取得した企業は、いまも維持運用の負担が大きく、外部コンサルに頼っているという会社も多いと思います。

それはなぜか?

ISOの基本は、自社のルールを決めて、ルール通りに活動するということ。

古くに取得した企業は、大企業型のルールを導入し、そのルールを今も守っているので、その負担は大きく大変です。

そんな企業も自社に合ったルールに改善すれば良いのですが、ルールを変えて良い事を知らなかったり、変えるのも面倒で実行に移す会社は少なく、古い大変なルールで、今も大変だ負担が大きいとISOの苦労話をされています。

なので、その苦労話は嘘ではありません。古くから現在も続く本当の苦労話です。

その嘘ではない苦労話を聞いた人が「ISO取得は大変なのだな」と現在の事のように信じてしまい、ISOへの誤解が生じています。

その誤解によって「自社でISO取得するのは難しいかも」「取得後はコンサルに頼らないと無理だな」とISOの難易度を上げている事実があります。

現在の新しいISO、取得の考え

2010年頃までは「ISOを取得するには、大企業の真似をする」この解釈が審査機関にもコンサルタントにもありました。その後、ISO規格も改定があり、現在のISOはどんなルールにするか企業に自由度が与えられています。

当社・ISO支援ネットでは、企業の現在のやり方をベース取得の支援を行います。

ISO9001取得では、現在の活動をヒアリングして、その活動がISO要求に合致していると判るルールブック「品質マニュアル」を代理作成します。

ISO14001取得では、環境活動という新たな取組みになるかもしれませんが、各企業のやり易い方法について、要望をお聞きしたり、提案をした上で「環境マニュアル」を代理作成します。

両方の規格を取得する企業には、品質と環境を統合した「統合マニュアル(品質環境マニュアル)」に仕上げます。

取得する失敗例

ISOを取得するにあたり、他の会社(前職)でISO担当をしていた人を採用し、自社のISO担当に任命するということが良くあります。

その人にルール作りや文書作りを任せてしまうと、結果、その人の前職の会社の活動を導入することになってしまいます。

これはよくある取得時の失敗例です。

過去、多くの企業が苦労したのは、自社に合わないルールを外から導入したことが原因です。

そのISO担当の方は苦労させようなんて悪気が合ってルールを作っているわけではありません。その担当の方は、そのルールを導入することがISOであると、自身のご経験をもとに取組んでいるだけです。

ISOの導入、ルールづくりに当たっては、自社に合致したルールを作る事が肝心です。1人の担当者やコンサルタントに押し付けられたルールも問題です。

ルールづくりの主眼を自社におく

過去、昔にISOを取得する際は、コンサルタントの言いなり押し付けで取得をした企業が多いでしょう。

当時、ISOを取得するには、ISOに合わせるしかなかったのです。

しかし、現在は違います。

こんな活動にしたい、こんなルールはやりたくない、この文書に意味があるのか、など、自社がやりたい活動、自社に意味がある活動や文書にできるのです。

ルール作りや活動は自社に主眼を置いて決めましょう。

ISO支援ネットは、各企業の事情やニーズに合わせて、認証取得までを負担なく支援します。

また、取得後は自社(貴社)だけで負担なく運用できることを想定した支援を行います。

[この記事を書いた人]
長谷川 順  ISOコンサルタント、株式会社ウイズダムマネジメント代表。
1975年 京都府生まれ。現在、東京と関西を拠点に全国コンサル訪問を展開中。26歳で現職の経営コンサルティング会社に転職し、2004年・29歳のときに「ISO支援ネット」事業を立ち上げ、自ら全国の企業に訪問しISOコンサルティングとISO研修を提供、継続中。わかりやすく実践的なISOを提唱。ISO9001及びISO14001審査員補(JRCA登録)。

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[動画]ISO9001取得「活動・費用の負担は?」

ISOは大変、それは古い時期に取得した企業の話。古いやり方で取得した会社は今も負担と苦労が続いています。しかし、最新のISO9001は負担なく取得できます。その最新情報を説明します。


[動画]「ISO審査の話」これで審査準備はもう不要

ISOの審査が大変で「やめたい」という企業もでるくらい審査は恐ろしい?(ブログ:やめた企業)。しかし、審査の意味がわかれば、審査準備も不要で、審査の目的を理解したら全く恐くありません。


[動画]ISO9001取得の意味、目的、効果

正しい理解をすれば、ISO9001の負担はありません。本来、ISO導入は会社にとって負担どころか、会社が良くなるプラスの効果が働くものです。決して間違った負担のあるISOにならないように。



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ISO9001コンサルティング料金(人数別の料金表、社員2人~80人)


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社員2人の会社、ISO9001取得から1年、本当にISOは効果があるか?

一年前に、社員2人の会社のISO9001認証取得のコンサルティングをさせてもらいました。

無事に取得して、いまも運用を継続されています。

はじめにコンサル料金の紹介

当社・ISO支援ネットのISOコンサルティング料金は、企業の人数によって設定しています。

人数が少ない方が、コンサルティング料金が安いです。HPで料金を公開しているのでご覧ください。

全国均一価格、出張費用は無料です。

社員2名からのコンサルティング料金

取得後の相談や質問は無料

社員2人の会社がISOを取得してから1年経ち、ISOの運用に関して当社に問合せがありました。

当社はコンサルティングをした企業からの相談や質問は無料で対応しています。

2人の会社がISOを取得して1年、気になる近況

さて、2人の会社がISO9001を取得して、その後、どんな風に運用しているか気になりませんか。

「2人の会社もコンサルタントの支援があればISO取得はできるかもしれないが、取得後、2人の会社がISOを維持していくのはさすがに大変ではないのか」

そんな疑問をお持ちの方もいるかもしれません。

また、これからISOを取得しようとしている2人の会社でしたらとても気になると思います。

当初のISO取得目的、取得前の不安

この会社がISO9001を取得したのは取引上の理由です。顧客からの取得要請があってISO9001を取得しました。

ISOを取得しないといけなくなった当時は、2人の会社でISOが取得できるのか、取得したあとも維持できるのかとても心配だったようです。

そんな会社が無事に取得をして2人の会社から次のような話をきかせてもらいました。

2人の会社、ISO9001を取得しての感想と効果

以下、ISO9001取得について聞かせてもらった感想と効果です。

「本当に取得して良かった」

「取得前は沢山の文書を用意しないといけないと思っていたけど、ISOのための文書はいらないと説明を受けていた通り、余計な文書をつくることもなく取得できた」

「おかげでこれまで通りの活動でISOを維持できている」

「しかも、顧客からの評判が非常に良い」

「顧客からは、2人の会社で取得できたことに驚かれたし、その事が高評価につながっている」

「しかも、正式な直接取引の口座開設をしてもらうことができた」

「ISOを取得したことで、取引していた顧客から新しい顧客を紹介してもらえることができた」

「新しい顧客も公共インフラ関係の事業をされている大きな会社だったが、ISOを取得しているなら、取引できると言われた」

「やっている仕事や内容はこれまでと大きく変わりはないが、ISO取得という看板をもっている効果を感じている」

「やっぱりISOって大切だ、周りにも教えてあげたい」

以上がISO9001を取得した会社からの感想です。

ISOコンサルタントもびっくり

取得した感想を聞いて、コンサルタントをしているこちらの方が「ISOってそんなに効果があるの?」と驚くほどの感想です。

2人の会社のISOで信用があがる?

さらに、こちらの社長が話していましたが、ISOを取得する前から依頼を受けた仕事は注文通り適切にこなしていたが、顧客からすると2人の会社というのは取引先として見ると、どうしても信用が低くなっていた。

それがISO9001を取得したことで、しっかりした会社であると信用が上がり、今までと同じ仕事だが評価も上がったように思う。とのこと

ISO9001取得の負担とメリット

現在のISO9001は、こちら2人の会社のように取得すること自体のハードルは下がっています。

世間に噂されているような難しいルールを設定したり、沢山の文書や記録を用意する必要は無くなっています。

従って、これまで通りの仕事や活動をすることで負担なく取得できますし、取得後も、自社だけで負担なく維持していくことができます。

こちら2人の会社も、もともとは取引先の要請でISOを取得しました。

仕事のやり方などはこれまで通りのままに、ISO9001取得という国際認証の看板を背負う事で大きな信用をもらえることは非常にメリットがあります。

メリットは信用だけではない、ISOの意図

もちろん、ISO9001は品質管理をベースとした顧客満足や改善の仕組みを導入できるというメリットもあります。

自社の組織体制、管理体制を向上させたいという企業様にもオススメのISO規格です。

[この記事を書いた人]
長谷川 順  ISOコンサルタント、株式会社ウイズダムマネジメント代表。
1975年 京都府生まれ。現在、東京と関西を拠点に全国コンサル訪問を展開中。26歳で現職の経営コンサルティング会社に転職し、2004年・29歳のときに「ISO支援ネット」事業を立ち上げ、自ら全国の企業に訪問しISOコンサルティングとISO研修を提供、継続中。わかりやすく実践的なISOを提唱。ISO9001及びISO14001審査員補(JRCA登録)。

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工場がきれい・汚い。和歌山のISO9001コンサルティング事例で考える

従業員10人未満の製造業

ただいま和歌山県でISO9001認証取得のコンサルティングをしています。

当社・ISO支援ネットは全国の企業を対象にISO9001、ISO14001の認証取得コンサルティングをしています。

和歌山県をはじめ、全国どこにでもISOコンサルタントが訪問しています。

全国どこへでも出張交通費は無料、コンサルタント費用も全国均一です。

コンサルティング料金もHPで公開しているので、是非、ご覧ください。

料金表を公開しています。社員2名からのISOコンサルティング料金

さて、現在、和歌山県の企業でISOコンサルティングをしています。

従業員10人未満の製造業です。

お客様の業務内容については事情があり詳細を説明できないため、製造業という表現で止めさせてもらいます。

ISOコンサルタントの業界・専門知識について

ISOコンサルティングの依頼をいただく際に、ご検討されている企業から、次のようなご質問をときどきもらいます。

「○○業のISOコンサルティングの経験はありますか?」

ご質問の意図としては、自社の業務内容や業界を知ったコンサルタントに支援してもらいたいということなのだと思います。

ご質問に対しては、正直に「あります」や「ありません」と回答しているのですが、当社としましては、どんな業種分野のISOコンサルティングも自信をもって承っています。

ひと昔前までは業界に特化したISOコンサルタントがいました。例えば、建設業に特化したISOコンサルタントなどです。最近ではそのような専門分野に特化したISOコンサルタントも少ないように感じます。

当社は分野に特化したISOコンサルティングは行っていないので、特定の分野の専門性や専門知識はありません。

ISOの専門家としてどんな業種業界の企業のご支援も可能です。

当社はこんなISOコンサルタントです

これまで当社は20年以上にわたり様々な企業のISOコンサルティングを行って参りましたが、同じ業界の企業からご依頼いただくことがありますが、一つとして同じ企業はありませんでした。

当社は、企業様それぞれの文化や事情、考え方に合わせて、ISOのコンサルティングを行っています。

例えば、従業員2人の会社であれば、2人で運用しやすいISOに。従業員1000人の会社であれば1000人で運用しやすいように。

業種も同様に、製造業と小売業、サービス業では品質管理の考え方なども違います。それぞれの業種というより、企業様の考えにマッチするISOコンサルティングを提供することを得意としています。

和歌山県の会社、ISO9001取得の目的

話は和歌山県のISOコンサルティングに戻ります。

こちらの企業がISO9001を取得された目的は顧客の新規開拓です。

これまでも新しい企業と取引をする際には「ISO9001を取得していますか」という質問を度々もらっていたようで、ISO9001取得の必要性を薄々感じられていたようです。

今回、こちら和歌山県の企業は、新規開拓を積極的に行っていくという方針が固まり、これに伴い、ISO9001取得は必須ということで当社にコンサルティングのご依頼がありました。

ISO取得、工場はキレイじゃないとダメ?

こちら和歌山県の企業にISOコンサルティングで初めて訪問した際、全く問題なく取得していただけるという雰囲気を感じました。

工場をご案内いただいたのですが、とても整理整頓や清掃が行き届いた現場で、日頃からしっかり管理が行われている企業という印象をもちました。

長くISOコンサルタントをしていると、この和歌山県の企業のようにとても管理の行き届いた印象の会社もあれば、初めての訪問で全く真逆の印相のもつ会社も多くあります。

どんな会社かと言うと、工場内が雑然としていて、工具や不要な物などが散乱している、通路が確保されていない、清掃をしているのか疑問に感じるような会社です。

簡単に言うと工場内が整頓や清掃が行き届いていない汚い会社です。

工場が汚い会社もISOを取得できる?

そんな雑然とした工場をぐるりと見学すると、必ずと言っていいほどそこの会社の担当者は「こんな会社ですが、ISOは取れますかね」と質問を投げかけてこられます。

工場の清掃が行き届いて整理整頓がされている状態であることに越したことはないですが、ISO9001取得が工場のきれい・汚いで決まるものではありません。

どんな会社や工場でも取得していただけるのでご安心ください。

管理や整頓が行き届いていない会社こそ、ISO9001を取得する価値があります。

ISO9001は改善を実行していくことが規格の目的にも含まれています。なので、管理がしっかり出来ている整った会社よりも、管理がまだ行き届いていない会社が取得し、ISOの改善の考えを導入して、改善していくことに価値があります。

会社の管理や清掃など、まだまだこれからという会社こそISO9001を導入して良かったと思えるはずです。

やっぱり新規取引にはISO9001が必要だった

和歌山県の会社は既に管理が行き届いている工場でしたが、こちらの会社のISO取得目的は自社が品質や工程をしっかり管理していることを、第三者から認証してもらうことです。

ただいま取得のISOの準備段階でコンサルティング中ですが、第一段階の審査は問題なくパスして、ISO認証取得はほぼ確定といったところです。

このISO取得準備中も、新規開拓を並行して取組んでおられましたが、その間に新しい引合いがあった会社から「ISO9001は持っていますか」という質問がやはりあったようです。
「現在、準備中でいついつまでには取得できる予定です」と回答したところ、そのお客様から「それであれば安心して仕事をお願いできますね」という返答があったということでした。
「やっぱりISO取得にチャレンジして良かった」と経営者より感想をいただきました。

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長谷川 順  ISOコンサルタント、株式会社ウイズダムマネジメント代表。
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講師訪問、広島県でISO14001内部監査員研修を実施しました。

広島県の製造業の会社より内部監査員研修のご依頼をいただき、先日、研修講師として訪問してきました。

講師が訪問出張してISO研修を実施

当社が運営するISO支援ネットでは、ISO9001とISO14001の内部監査員研修を全国の企業にISO講師が訪問して行う「講師派遣型の研修」として承っています。

研修を検討されている企業様は、研修料金等をホームページでご案内しているのぜ、是非、こちらご覧ください。

ISO支援ネットの内部監査員研修(研修料金)

今回の訪問先は広島県の製造業

今回、ISO14001内部監査員研修のご依頼を頂戴した広島県の製造業ですが、自動車関連の製品を製造している会社です。

広島県といえば自動車メーカーであるマツダのお膝元ですね。広島県内には250社以上の自動車関連企業があると聞きました。国内には自動車関連の企業が比較的に多いですが、地元に自動車メーカーがある県はさすがに関連企業も多いですね。

それから、今回は研修会場の訪問に近郊駅からレンタカーで移動したのですが、広島県内を走っている車はマツダの自動車が多い気がしました。

自分がレンタカー会社から充てられたクルマはマツダ車製ではなかったのですが。

ちなみに、当社は全国の企業に講師派遣型の研修で訪問するので様々な土地に参ります。研修会場となる企業の場所によっては、公共交通機関が使いづらく車移動になることも多いのですが、タクシーを使う事もあれば、レンタカーを利用することも多くあります。

(研修やコンサルティングでどこでも参りますので、ご遠慮なくご依頼ください)

ISO14001内部監査員研修の受講者が…

さて、今回のISO14001内部監査員研修ですが、ご依頼いただいた企業はISO14001の運用実績が20年ほどある企業でした。

今回は10数名の方に受講していただきましたが、受講者の中には内部監査員の社内資格を保有していて、既に監査員として活動されている方が多くいらっしゃいました。

通常、内部監査員研修のご依頼を頂戴して研修をさせてもらうと、受講者は内部監査員としての経験は当然無く、はじめてISOを勉強するという方が参加される場合がほとんどです。

内部監査員研修を依頼された事情

研修幹事をされている事務局の方に内部監査員研修をすることとなった事情を伺うと、

こちらの会社では、内部監査を担当できる社員の方はそれなりに揃っていらっしゃるとのことですが、内部監査員の中でも監査のチームリーダーを担当できる人と、監査員メンバーを担当する人と分けていらっしゃるようで、今回受講された方々は、これから監査のチームリーダーになってもらうべく、改めて研修の機会を設けたとのことでした。

ISO運用に前向きに取組んでいらっしゃる会社ですね。

講師訪問だから企業に合わせた研修内容

既に内部監査経験がある人も多く受講しているということで、研修の中ではそれを踏まえて、監査経験がある方が参考になるようなお話を含めて進行しました。

当社は講師派遣で各企業に出向いて内部監査員研修をしますので、訪問した企業のそれぞれの事情を踏まえて研修をしています。

これからISOを取得する企業からの研修依頼も

今回、こちら広島の企業では、内部監査の経験がある方の向けの内容にしましたが、先日研修のご依頼をいただき、今度これから訪問する企業は、現在、ISOを取得するために準備中という事情を聞いています。当然、会社としても内部監査の経験も無く、ISO自体を初めて勉強する方も多いという事前情報を伺っています。

初めてISOを勉強される方でも、すぐに内部監査を実践できるように研修をする予定です。

[この記事を書いた人]
長谷川 順  ISOコンサルタント、株式会社ウイズダムマネジメント代表。
1975年 京都府生まれ。現在、東京と関西を拠点に全国コンサル訪問を展開中。26歳で現職の経営コンサルティング会社に転職し、2004年・29歳のときに「ISO支援ネット」事業を立ち上げ、自ら全国の企業に訪問しISOコンサルティングとISO研修を提供、継続中。わかりやすく実践的なISOを提唱。ISO9001及びISO14001審査員補(JRCA登録)。

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ISOは大変、それは古い時期に取得した企業の話。古いやり方で取得した会社は今も負担と苦労が続いています。しかし、最新のISO9001は負担なく取得できます。その最新情報を説明します。


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アパレル会社でISO9001取得コンサルティングをしました。

東京にあるアパレル会社からISO9001とISO14001の認証取得コンサルティングの依頼を受けました。

アパレル製品の企画開発から、専用の布地を製造する設備も抱えている会社です。

当社では、ISO9001と14001の同時取得は推奨していないので、まずはISO9001取得のコンサルからスタートしました。

はじめに当社を簡単に紹介します。当社・ISO支援ネットは、東京をはじめ全国の企業にISOコンサルティングを提供しています。

価格も全国一律で出張費も頂戴していませんので、是非、ご検討ください。

コンサルティング料金表(人数別)

アパレル会社のISO9001取得理由

さて、こちら東京のアパレル会社さんのISO取得理由ですが、服飾関係、衣料品ブランド会社とのBtoBの取引きが多く、これまでも顧客である取引先から「ISO9001を取得しているか」「ISO14001を取得しているか」と問合せや確認されることが多かったそうです。

過去、ジワジワとISO9001取得の必要性を感じる中、事業支援の補助金の関係で事業計画を立てる機会などもあり、自社の将来、継承などを考えると早い段階でISOを取得していた方が良いという決断に至ったそうです。

服飾関係の展示会に出展することもよくあるそうですが、展示会では全く新規のお客様との出会うわけですが、相手企業からすると自社がどんな会社か、取引きをしても良い会社かどうか未知な中で、ISO取得について確認されることもあったそうです。

アパレル業界でのISO9001取得動向

ISO9001を取得するのは製造業、建設業が圧倒的に多いわけですが、近年は業種業界に関係なくISO取得が広がっています。

アパレル、服飾関係の分野では独自の業界構造や工程ごとに分業化されるなど大手のブランドメーカーをはじめ商品企画や縫製などに特化した専門会社など業界の幅が広く、規模も様々です。

そんな中でも工場機能を主体とした衣料品製造のメーカー(工場)であればISOを取得している会社も多いと思いますが、こちらの東京の会社のようにアパレル製品の企画開発をしている会社でISO9001を取得している会社はまだまだ少ないのではないでしょうか。

しかしながら、今回ISO9001を取得したこちらのアパレル会社さんのように、BtoBの取引を主体としている会社や、さらに大手企業との取引きや海外との取引きをしていく会社にとってはまずはISO9001が必要となり、今後、規模に関わらずアパレル・服飾業界でもISOを取得する会社は増えていくと想像します。

ISO9001って何をするの?アパレル会社編

アパレル会社であってもISO9001取得のために必要なことは変わりません。

ISO9001取得のために必要なことは、自社の業務ルールを明確にすることです。

言い方を変えると、

日々の業務の流れを明確にすることです。

明確にするには「大量のISO文書が必要」と勘違いされている方も多いのですが、明確にするとは、説明できるようにする、という意味です。

こちら東京のアパレル会社では、製品開発にあたってはお客様との打合せによって、被服等の製品の大まかな仕様が決まり、その打合せ内容を基に試作、その試作製品をお客様に見てもらい、修正が発生し、そして確認、試作段階で製品化が決定すれば、量産という流れです。

どこのアパレル会社さんも詳細は違っても同じような流れではないでしょうか。

こちらのアパレル会社さんも、お客様や製品によっては多少の流れが変わることもありますが、大まかにはこの流れで仕事をされていました。

業務ルールの詳細さについて、どこまで細かく決めるか、ある程度大まかに決めるなど、これは自社の判断によって決定して良いのが現在のISO9001です。

業務の流れの中で、この事は重要だから絶対に外せないということであれば、詳細にルールを決めれば良いですが、この辺の業務は色々パターンががあるから、少し緩やかなルールにしておこうなど、やり方は自由です。

当社・ISO支援ネットのコンサルティングでは、取得される企業の業務の流れをヒアリングさせていただき、各企業様にあったルール整備(=品質マニュアルの代理作成)をお手伝いしています。

ISO9001の取得や運用の負担はどれくらいなのか

「ISOって大変だ」という噂を聞いたことがある方も多いと思うのですが、「大変だ!」って言っている会社は、ISO取得する際の業務のルールを整備の仕方に問題があります。

取得や運用の負担が大きい会社は、別の会社のISOのやり方をマネしたり、業務ルールの緩急が悪く隅から隅までガチガチのルールで縛っている場合がほとんどです。

それらは、ISOが始まったばかりの流れを引き継いでいた20年以上前(1990年代~2010年頃)のISOのやり方です。

当時のISO9001取得は、規模や業種に関係なくどんな会社であっても大手製造業の品質管理のやり方、それを導入しないとISO取得ができませんでした。

審査機関の審査員も、コンサルタントもそれがISOだと思っていました。

当時、取引上でISO取得が必須のために導入した企業は、皆さん苦労をされてISOを取得し、そのISOを維持するために今でも苦労が続いている会社も多いのです。

しかしながら、現在のISO9001は規格の改定も進み、審査機関、コンサルタントの考え方も柔軟になりつつあり、大手製造業の真似ではなく、自社の業務のやり方、自分たちの業務ルールを明確にすれば良いですよ。という規格になっています。

加えて、昔のISOはルールをはじめ何でも文書化を要求していて、取得するには大量の文書づくりが必須でしたが、今では「ルール=文書化」ではなく、「ルール=明確化」となり説明ができれば良いということになっています。

負担のないISO9001を推奨

当社・ISO支援ネットのコンサルティングでは、負担のないISO取得、負担のないISO運用を推奨しています。

今現在でも、ISOコンサルタントの中には、ISO取得のためには、「あれやれ、これやれ」「この文書が必要だ」「こんな文書を作れ」と大企業型の負担がかかるISO導入をコンサルしている方もいらっしゃいます。

(これはこれで考えがあってのことで決して悪い事ではありません)

当社・ISO支援ネットでは、ISOのために業務負担やコスト負担が増えるのは企業のためではないと考えています。

ISO9001規格が目的としているのは「顧客満足」や「改善」です。本来、ISOを導入した企業は顧客満足が向上し業務が改善され、売上やコスト(利益)が向上するはずの規格です。

ISOを導入することで企業にとってメリットが得られるべきで、負担やコストばかり増えては誰のためのISOなのか判りません

アパレル会社がISO9001を導入した感想、効果

こちら東京のアパレル会社さんも、ISOコンサルティングが始まって、どんなISOにするか社内から色んな意見を出し合ってもらいながら、品質マニュアルを代理作成させてもらい、マニュアル通りの活動をはじめました。

品質マニュアルはこれまでの日常業務を基に作成しているので、マニュアルが出来たからからと言って仕事のやり方が変わる訳ではありません。基本的にはこれまでの仕事のやり方で良いのです。

しかし、活動する中で、「これは記録に残しておいた方が社内的に良い」など口頭で済ませていた事を改善したり、「こんなときはどうする」という感じで曖昧だったルールを整理するなど、改善をする考え方が社内に出来つつあります。

こちらのアパレル会社の経営者の方も、ISO9001を導入することで社内の活動が整備されたり、コミュニケーションがよくなったと、早速、ISOの効果を感じられていました。

ISO9001の審査、まとめ

先に述べた昔のISO9001は、取得のためにルールを強制的に変えられたり、必用と感じない文書や記録を作成させられたり、「ISOのために仕方なくやる」といった事が多く、従業員の方もISOを苦痛と感じる人が多かったと思います。

現在のISO活動は、自社が必用であればするという考えが重要です。誰かにやらされる事ほど負担や苦痛に感じることはありません。

こちらのアパレル会社もISO審査を受けられて、審査員から多少の指摘をもらいました。

審査では指摘をもらうのを嫌がる会社も多いのですが、審査は指摘をもらうためにするものです。

審査は改善の機会なので、指摘は審査員からの改善提案として捉えてください。審査員も人なので、審査員が変わると指摘の内容も全く異なり、自社の考えに合わない指摘もあります。

なので当社のコンサルタントは審査を受ける企業の方に、次のようにお話しています。

「審査の準備は必要ありません、ありのままを見てもらって、良い指摘に対して改善すればOKです」

「審査員の指摘の中にはときどき的外れのこともあるので、そのような指摘に対応する必要はありません」

「全ての指摘に対応していると、審査員に振り回され自社のスタイルを失うことにもなりかねません」

ISOをISOのための活動にするのは決してお奨めできません。

自社がどうしたいか、どんな活動にしたいかで判断することが重要です。

[この記事を書いた人]
長谷川 順  ISOコンサルタント、株式会社ウイズダムマネジメント代表。
1975年 京都府生まれ。現在、東京と関西を拠点に全国コンサル訪問を展開中。26歳で現職の経営コンサルティング会社に転職し、2004年・29歳のときに「ISO支援ネット」事業を立ち上げ、自ら全国の企業に訪問しISOコンサルティングとISO研修を提供、継続中。わかりやすく実践的なISOを提唱。ISO9001及びISO14001審査員補(JRCA登録)。

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