経営者のリアルな感想。名古屋の商社社長が話す、ISO9001取得の経緯、ハードル、変化と効果

名古屋にある商社でISO9001認証取得のコンサルティングをしました。

こちらの会社は商社ですが、その社長がISO9001に関して、取得前に考えていたISOのハードルや取得を決断した経緯、取得後の変化やメリットのお話を聞きました。

抜粋してご紹介します。

なぜISO9001取得を考えたのか

愛知県はトヨタ自動車をはじめ、自動車産業、自動車関連の会社が多く、製造業はもちろん、製造業以外の商社や運輸などの販売やサービス業に対しても、品質管理への要求が厳しい。

愛知県下では品質管理のシステムがあるのが当たり前にもなっている。

当社も、顧客や取引先に対して、品質管理をしっかり行っている会社であるというイメージアップのためにも、以前からISO9001を取得したいと考えていた。


ISO9001取得のハードル

しかし、ISO9001を取得すると、実務以外の負担や時間が割かれる、という噂や評判を周囲から聞いていたため、社員に負担をかけたくないとの気持ちもあった。

ISO9001取得については、顧客からの明確な取得要請や指示があった訳ではなく、自主的に取得を検討していたので、必須ではなかったこともあり、

ISOに負担や時間を取られる、このデメリットがハードルとなり、ISO9001取得に踏み切れないままでいた。

ISO9001取得を決断した理由

新型コロナウイルスの影響があり、2020年は通常の顧客訪問ができない時期があった。注文数も減り、コロナのおかげでISOの取組みのために割く時間ができた。

そこで、これまで以上に真剣にISO9001の認証取得を検討し、いろいろ調べる中で、現在のISO9001は以前とは異なり、あまり負担をかけずとも取得できることも判った。

ISOコンサルタントに話を聞くと、現状の仕事のやり方をルール化(マニュアル化)することで十分に取得できる。

しかも、マニュアル化はそのコンサルタントが代理で作成してくれるとのことで、ISOに掛かる負担のイメージがガラリと変わり、取得に踏み切った。

ISO取得による変化と効果

ISO9001取得のために品質マネジメントシステムを導入することになったが、基本的に仕事の活動はこれまでと一緒で大きな変化はない。

ISO用の文書が増えるようなことも特になく、当初イメージしていたデメリットはほとんど感じない。

逆に、活動の報告や記録が明確になったことがメリットとしてある。

これまでは、各担当やその担当者の判断によって、記録を残したり、報告が上がってきていたが、ISO取得にあたっては、ルールが整備され、取るべき記録は誰もが記録をする、上司や社長に報告すべきことは、誰もが報告するなど、

担当者まかせや、曖昧なことがかなり減少した。

これはとても良いことだと感じている。

ISO9001取得に関しては、先述のとおり、負担や時間が取られると思っていたが、その負担やデメリットはほとんど感じていない。

逆に、会社内の活動やルールが整備され、メリットを感じる方が多い。



編集後記

いかがでしたでしょうか。こちらの商社ではISO支援ネットがコンサルティングを担当させていただき、無事に2021年にISO9001を取得されました。

お話にもありましたように、名古屋は商社であったとしても自動車業界との関りが多く、品質管理の考えを無視できないようですね。

商社以外でも名古屋をはじめ、愛知県内では同様の話をよく聞きます。

ISO9001を取得しても、当初に想定していた負担を感じない、という話は嬉しい限りです。

当社は企業様の負担を出来る限り少なくして取得して、運用いただくことを第一に考えています。

また逆に、取得したことでのメリットを強く感じていただいている部分について、取得いただくとメリットの方が多い・高い、これが本来のISO9001かと思います。


ISOは負担ばかり、と思っている方も多いですが、こちらの商社のようなISO取得になるよう、今後もコンサルティングに努めます。

[この記事を書いた人]
長谷川 順  ISOコンサルタント、株式会社ウイズダムマネジメント代表。
1975年 京都府生まれ、12歳から東京に移り住む。26歳で経営コンサルティング会社に転職、現職。2004年・29歳のときに「ISO支援ネット」事業を立ち上げ、自ら全国の企業に訪問しISOコンサルティング、ISO研修を継続中。わかりやすく実践的なISOを提唱。ISO9001及びISO14001審査員補(JRCA登録)。