工事会社でISO9001認証取得のコンサルティングをしています。
当社はISO取得支援のコンサルティング会社ですが、建設や工事専門ではありません。
しかし、このところ立て続けに土木工事や設備工事の工事会社さんよりISO9001認証取得のご依頼をいただいています。
全国の工事業者さんからのISOコンサル依頼が続く
現在は、愛知県名古屋市内の工事会社さんのISOコンサルティングをしていますが、その前は、福岡県の工事会社、その前は兵庫県、北海道の工事会社と途切れることなく工事会社さんのからのISOコンサルティングの依頼が続いています。
当社のISOコンサルの特徴・料金
当社の特徴の1つですが、ISOコンサルは全国対応しかも全国均一料金でご依頼を受けています。
料金は、組織の人数別で設定しているので、興味のある方はこちらの料金表をご覧ください。
ISOを取得する工事会社の共通点
最近、ご依頼をいただいている工事会社さん、工事の業種は土木工事や設備工事など様々ですが、共通している点も多く、これからISOを取得される、または、取得を検討している企業にとって参考になるかと思うので、共通点をご紹介します。
最近、ISOを取得している工事会社の特徴・共通点
(1)公共工事の工事会社
(2)小規模会社
(3)キーワード「次世代」
共通点(1)公共工事の工事会社
ご依頼をいただくほとんどの工事会社が公共工事を主体に仕事をされています。
建設業界では、工事を国や自治体から直接の発注を受ける工事会社と、大きな建設会社から依頼を受けて仕事をする工事会社と、その両方をやっているというケースもあると思います。
ISO9001の認証取得をしようとされている工事会社のほとんどが、国や自治体からの直受型で、自ら入札をして工事を受託している会社がほとんどです。
その理由の1つは、ISO9001取得が国や各自治体の格付け(ランク)や入札の加点、総合評価の加点などに影響するからです。
[ある工事会社の格付けと取得期間]
先日、コンサルティングの依頼を受けてISO9001を取得された設備工事会社さんは、ISO9001取得が自治体の格付けランクに反映されて入札できる工事案件が増えるということでISO取得を決断されました。
コンサル依頼をされてからは1日でも早く認証をもらいたいので急いでくれと、とても短い期間で取得されました。
当社のISOコンサルでは標準で6ヶ月の準備期間でISOを取得してもらっていますが、4ヶ月ほどで審査を受けて無事にISO9001を取得していただきました。
共通点(2)小規模の工事会社
最近、ご依頼を受けている工事会社は小規模の会社がほとんどです。
従業員の人数が10名前後という会社です。
人数の少ない会社では社長以下5名ほどの工事会社さんからも依頼を受け取得いただきました。
当社は、従業員人数2名からの取得を承っています。コンサル料金も2名からの料金設定です。(料金表はこちら)
工事会社ではありませんが、実際に先日も2名の製造業からISOコンサルティングの依頼を受けて無事に取得いただきました。
小規模工事会社がISO取得をする理由
なぜ、小規模の会社のISO取得が増えているか、
理由は大きな工事会社は既にISOを取得しているということ、小規模の工事会社が多いということが単純な理由かと思います。
そして、もう1つの理由として、取得するハードルが下がってきていることがあげられます。
「ISO取得は難しい」「業務に負担が生じる」「取得費用が高い」というイメージをお持ちで、ISOは取得したいけれど、負担やコストを考えると踏み切れないという経営者も多いかと思います。
しかし、ISOが難しい、負担やコストがかかるというのは、ひと昔前の話です。
コンサルタントや審査機関を上手く選べば、現状の仕事のままで、且つ、コストも抑えて取得することができます。
ひと昔前に取得した企業は、難しいルールを導入していま現在でも「ISOは大変だ!」と言っている企業も多いですが、最近のISOは難しいものではなく、スムーズに経営に落とし込めるように規格が改正されています。
また、コンサルタントや審査機関も「難しいISOは嫌だ」という企業向けに、取得しやすい様々な工夫を導入して、安価に負担なく取得できるようになっています。
共通点(3)キーワード「次世代」
さらに、もう1つの取得理由にもなりますが、
最近、当社がご依頼を受けている工事会社の特徴であり、ISOを取得する理由として「次世代」というキーワードがあります。
[ISOを取得する企業の「次世代」事情]
ISO取得されている工事会社の社長は、いずれの方も次世代に目を向けているという共通点があります。
当社がコンサル支援をした工事会社にはそれぞれ次のような事情がありました。
・社長ご自身が創業された工事会社、10年以内に息子さんと社長交代する
・兄弟で経営されている工事会社、弟さんへの社長交代を検討している
・社長の引退が近く、息子にあたる専務が主導でISO9001を取得
・父親から工事会社を引き継ぎ30代で社長となった工事会社
いずれの工事会社も、社長自身であれば次世代への交代と事業継承を視野に経営基盤を固めるうえでISOが必要であったり、既に経営を任されている専務や社長であれば、これから始まる(始まったばかりの)自身の経営において、ISOが必要と判断されて、ISO9001の取得を決断されています。
今後の工事会社とISO9001について
最近の工事会社の取得事情について触れましたが、この傾向はもう少し続くと感じています。
様々な工事会社さんを支援する中で、様々な取組み、特に組織や事業の強化を皆さん真剣に考えられています。
それは企業にとって特別な事ではなく、どこの企業でも同じような課題があったり、どこの企業も将来をどうしていくか常に考えらえている事と思います。
そういった中でISO9001取得というのは、公共工事における格付けランクアップや入札時に加点というメリットだけではなく、組織の標準化や社内整備にも有効であるからです。
ひと昔前の古いISOは絶対にダメ
ISOと聞くと、取得が大変だったり、取得後の運用が負担であったりと、悪い噂も多く聞いていると思います。
しかし、それは10年前、それ以前に取得した企業の話です。10年前以前にISO9001を取得した企業は、いまもISOの呪縛に囚われ苦しんでいる企業も多いと思います。
最近のISOは簡単に取得ができ、しかも効果がある
ISO9001規格は数年に一度の改定が行われ、より進化しています。
昔のISOは、大手建設業が行っている活動やルールをマネすることがISO取得に必要で、当時(10年前それ以前)に取得している工事会社は、皆さん苦労して取得され、取得後の運用も大変でした。
当時取得した企業は、いまも古いISO、大企業型のISOを活動を苦労して続けている会社もあり、中にはその負担が大きくISOを手放している会社も多くあります。
最近のISOは変化しています。
どんな活動やルールにするかは企業側の自由となっています。
今からISOを取得する企業は、現在の仕事のやり方をルール化して、そのまま取得することができます。
当社のISOコンサルでは、負担なく認証取得してもらい、その後も自社だけで負担なく運用していただくことを目指しています。
ISOが目指しているのは、顧客満足や改善です。
ISOの要求事項は、良い企業、強い企業となるためのポイント(条件、ルール)を提示してくれており、それに応じたルールは自社が決めて良いのです。
例えば、「検査は記録を残しなさい」という条件や要求がISOにはありますが、どのように記録を残すかは自由です。
ISOを取得していない企業でも、検査記録として完了報告書や引渡し報告書など、何かしら記録を残していたり、黒板写真を残していたり、されていると思います。
その現状をありのままルール化すれば良いのです。
昔にISOを取得した企業は、それまでやってきたやり方を変えて、ISOを取得するために新しいルールや新しい文書を残すといった大企業のマネをすることで負担が生じました。
この大企業をマネする取得の仕方は絶対におすすめできません。
自社のためのISOにすれば、負担はありません
当社のコンサルティングでは、ISOのためのISO活動やISO文書は不要とお伝えしています。
ルールや文書が必要かどうか決めるにあたっても、
ISOのためにするのなら、しない方がいい。自社のためになるなら、やった方がいいというのが基準です。
もし工事会社さんでISO取得をされるなら、是非、お声をおかけください。
無理のないISO取得の支援をいたします。
[この記事を書いた人]
長谷川 順 ISOコンサルタント、株式会社ウイズダムマネジメント代表。
1975年 京都府生まれ。現在、東京と関西を拠点に全国コンサル訪問を展開中。26歳で現職の経営コンサルティング会社に転職し、2004年・29歳のときに「ISO支援ネット」事業を立ち上げ、自ら全国の企業に訪問しISOコンサルティングとISO研修を提供、継続中。わかりやすく実践的なISOを提唱。ISO9001及びISO14001審査員補(JRCA登録)。
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[動画]ISO9001取得「活動・費用の負担は?」
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[動画]ISO9001取得の意味、目的、効果
正しい理解をすれば、ISO9001の負担はありません。本来、ISO導入は会社にとって負担どころか、会社が良くなるプラスの効果が働くものです。決して間違った負担のあるISOにならないように。
ISO9001コンサルティング料金(人数別の料金表、社員2人~80人)