ISO9001取得のメリット、千葉県のコンサル事例で考える

当社・ISO支援ネットは全国の企業にISO9001取得のコンサルティングをしている会社です。

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ISO9001取得のメリットを考える

今回は、実際のISOコンサルティングの事例を通じてISO9001取得のメリットを考えてみたいと思います。

どうせ取得するならメリットのあるISOにしていただきたいです。最後までお付き合いください。

千葉県の会社でISOコンサルティングをしています

現在、千葉県の社長を含めて5人の製造業にてISOコンサルティングをしています。

最近は10人以下の会社のISO取得もかなり増えています。

こちら千葉県の会社も、取引きをしているお客様との関係上、ISO9001の取得が必要となり、当社にコンサルティングのご依頼をいただきました。

最近、多くなっているISO取得理由

最近、ISOを取得される会社の取得理由は次のことが目立ちます。

・顧客からのISO取得を迫られている

・公共工事の入札評点に加点したい

いま現在、ISO9001取得を検討されている会社も多いと思いますが、似たような事情をお持ちかと思います。

「ISOを取得した方がいい」と考えつつも、ISO取得に踏み出せず、迷っていらっしゃるのではないでしょうか。

ISO取得の不安、負担、デメリット

当社がコンサルティングをさせていただく企業の多くも、ISOに取り掛かる当初は、ISOに対して次のような印象を持っている方がほとんどです。

ISO9001の取得って難しい

しかも、取得すると余計なルールや文書が増えて大変、

デメリットはあってもメリットはなさそう

しかし、経営上、ISO9001を取得したい…

ISOコンサルティングの仕事に就いて長くなりますが、ISOに対してはメリットではなく、ネガティブなイメージをもっている方がとても多くいらっしゃいます。

ISO9001に対するネガティブな噂

経営者の方々は、既にISOを取得している同業の方々から色んな噂や情報を聞くことによってネガティブな想像が膨らみ、中には「ISOは絶対にとらない」と誓っている経営者も少なくありません。

ISO取得を検討されている会社の方から、

「社長はISOを取得したくないと言っているのですが…必要なんです」と相談を受けた事はこれまで1度や2度ではありません。

なぜISOに対してネガティブな印象が強いのか、

それは、既にISOを取得された企業の方々が実際に大変な苦労をされて取得されたり、取得された今もISOの維持に大変なご負担がかかっているからだと思います。

そんなリアルな話を聞くと、「ISOを取得しない」と一線を引きたくなるのも理解できます。

ISOには、古いISOと新しいISOがある

「ISOは大変だ」と言う話は、それはそれで事実かと思いますが、それは少し古いISOの話です。

機械でも何でもそうですが、古い時代のものはみな、それを導入したり操作したりするのは大変で苦労や負担のかかるものでした。

自動車で言うと、今はオートマ車で自動追従や自動ブレーキなど運転がどんどん楽になっていますが、昔はマニュアル車で運転中に何度もギアチェンジ、クラッチ操作が必要でした。

パソコンで言うと、今はマウスやタッチパネルで操作がどんどん簡単になっていますが、昔のDOSの時代はキーボードによるコマンド入力で操作が必要でした。

古い時代をご経験されている方々は現在と比較すると大変な苦労があったかと思います。

なので、当時がどれだけ大変だったか苦労話をしたくなるのも仕方ありません。

ISOも然りです。

「ISOが大変だ」と言っている企業の方々は、必ずと言って10年以上前(2010年以前)に取得された方々です。

自動車やパソコンのようにISOも進化しているので、最近のISOは取得するのも、取得後の維持もそれほど大変ではありません。

千葉県のISOコンサルティングの事例

今回、ISOコンサルティングをしている千葉県の製造業の話です。

こちら千葉県の会社は製造業を営んでらっしゃいますが、現場に3名、事務所に2名の計5名の会社です。

コンサルティングのために初めて訪問したときは、製造現場に物や道具が溢れていて、歩くスペースを探すのも大変な工場でした。

こちらの社長もコンサルタントである私に「どうですか?ISOは取れそうですか?」とISOのメリットを活かしたいという前向きな気持ちではなく、ISOを取得できるか否か不安に包まれていらっしゃいました。

ISOはどんな会社が取得するべきか

他のブログでも書いているのですが、

ISOというのは、管理が行き届いた会社が取得するもの、管理が行き届いた会社じゃないと取得できない、と考えていらっしゃる経営者が多いのですが、それは全くの逆で、間違ったISOの考えです。

失礼ながら、この千葉県の会社のように現場であったり仕事のやり方であったり、色々と整っていない会社こそがISOを取得するメリットがあり、こういった会社こそがISOを取得すべきです。

ISO9001規格が意図する目的、メリット

なぜかと言うと、ISOは製造業でも建設業でも、それ以外のどんな業種でも取得できる規格で、ISO9001の共通する目的の1つは改善です。

ISO9001は会社や仕事を改善していくことを目的としている規格です。

ISOを取得すると、会社がどんどん、もしくは徐々に改善されていくのが大きなメリットです。

多くの方々がISOに対して勘違いされている、その事にも関係しますが、ISO9001を取得できるのは、改善を実行して良くなった会社ではなく、これから改善を実行していける会社です。

ISO取得の段階、初めて審査を受ける段階では、会社の中が整っていないことが多くても全く問題はありません。

ISO9001取得をすることによって会社や経営の改善、管理の向上が実現していく規格なので、取得する前の段階において、社内整備がされていない会社こそ取得のメリットが大きくなります。

ISO9001は取得した後にメリットや効果が表れる

ISO9001を取得するということは、改善のスタートラインに立つということです。

繰り返しとなりますが、多くの方々が、ある一定の水準に達している会社がISOを取得できると考えていらっしゃいますが、決してそうではありません。

どうあればISO9001を取得できるのか、その条件

ISO9001を取得するための2つの条件

1,現在の仕事をどのように行っているか、説明できる状態にする

2,改善の仕組みを確立する

1、仕事をどのように行っているか、説明するとは

これは、品質マニュアルを作るという作業になります。当社ISO支援ネットでは、コンサルタントが訪問し日々の仕事をどのように行っているのかヒアリングを行い、品質マニュアルを代理作成しています。

ISOを取得するため、この品質マニュアルを作成するために、現在の仕事のやり方を大きく変更する必要はありません。

10年以上前に取得した会社は、ISO取得を機に大企業の仕事のやり方を導入し、日々の仕事の手順などを大きく変更したため、結果、大変な苦労をしました。

古いISOの当時は、コンサルタントも審査員も、大企業がやっている仕事のやり方をすること、それがISOの合格条件と解釈していたのです。当時はそういう時代でした。

時代は変わり、ISO規格は改定が進み、新しいISOでは他社の真似をするようなことは不要になりました。

自分たちの仕事のやり方を変えず、現在のやり方を説明できれば良いのです。

2、改善の仕組みを確立する

これはISO規格がいくつか改善の仕組み(ルール)を作ることを求めているので、そのやり方(ルール)を決めるだけです。

例えば、その1つに目標設定のルール化があります。ISO9001では毎年自社の目標を設定して取組む必要があります。

目標はISOのためのものではなく、自社のための目標なので、どんな目標を設定しても結構ですし、目標を達成できないからと言ってペナルティがある訳ではありません。

ISO規格が要求しているのは目標設定ルールです。

目標のルールというのは、誰が目標の責任者なのか、どのように進捗管理するのか、その内容をどのように記録に残すかなど、ルールを決めることです。

例えば、目標の進捗管理ですが、毎月管理して年12回の進捗管理を行うルールにしても良いですし、半期に1度、年2回の進捗管理というルールでも良いわけで、どんな目標管理のルールにするかは取得する企業の自由です。

当社ISO支援ネットでは、各企業様の規模や風土に合った目標設定のルールを一緒に考え、提案し、無理なく目標に取組めるようにコンサルティングしています。記録の書式も提供しています。

こちら千葉県の会社でも、こちらの組織に合うオリジナルの目標ルールを設定しました。

古い昔のISOであったり、現在でも大企業風のISOを好むコンサルタントは、「このように目標に取組んでください」と半ば強制的にルールを押し付けることもあるかと思いますが、そういった押し付けが「ISO=負担」となる原因です。

当社ISO支援ネットは、規模や業種、各企業の考えにあったルール設定を行い、ISOが負担となることが決してないようにコンサルティングを行っています。

目標の内容も自由、自社にメリットとなる目標にする

目標管理のルールさえできれば、毎年の目標はどんな内容でもOKです。改善につながる事でさえあれば。

目標の内容の例ですが、

会社によっては売上アップを目標にしたり、コストダウンや生産性向上、品質の不良低減、クレーム減を目標にしたり、またまた社員のスキルアップを目標にすることも可能です。

千葉県の会社の話に戻りますが、

こちら千葉県の会社が最初に取組む目標は「整理整頓」になりました。

ISOのためではない、自社のための非常に良い目標設定になったかと思います。

目標設定をしたお陰でISO取得の準備期間中に工場内が見違えるほどきれいになっていくのが判りました。これこそISO取得のメリットかと思います。

自社のための改善の仕組み(ルール)づくり

目標設定の他にも改善につながる仕組みがいくつかあります。

昔のISOでは、大企業の真似ごとばかりして、本来、改善を実現するルールとすべきところを、他社のルールを真似して導入してしまい、難しいルールとなり、それが負担となり、結果、改善が進まずメリットを全く感じないISOになるということが多くありました。

そういった会社が「ISOって大変だよ」という古いISO、今では間違ったISOの噂を流しています。

ISOの仕組みを自社の改善につなげるのが本当のISO9001です。

取得後のISOの維持運用は負担ではなく、維持運用することでメリットがどんどん増していく、そんなISOを私たちISO支援ネットは目指しています。

当社ISO支援ネットは千葉県以外の全国の企業にISOコンサルティングを提供しています。

取得を検討されている企業様は、まずお見積りの依頼をお願いします。

[この記事を書いた人]
長谷川 順  ISOコンサルタント、株式会社ウイズダムマネジメント代表。
1975年 京都府生まれ。現在、東京と関西を拠点に全国コンサル訪問を展開中。26歳で現職の経営コンサルティング会社に転職し、2004年・29歳のときに「ISO支援ネット」事業を立ち上げ、自ら全国の企業に訪問しISOコンサルティングとISO研修を提供、継続中。わかりやすく実践的なISOを提唱。ISO9001及びISO14001審査員補(JRCA登録)。

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[動画]ISO9001取得「活動・費用の負担は?」

ISOは大変、それは古い時期に取得した企業の話。古いやり方で取得した会社は今も負担と苦労が続いています。しかし、最新のISO9001は負担なく取得できます。その最新情報を説明します。


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[動画]ISO9001取得の意味、目的、効果

正しい理解をすれば、ISO9001の負担はありません。本来、ISO導入は会社にとって負担どころか、会社が良くなるプラスの効果が働くものです。決して間違った負担のあるISOにならないように。



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